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第59期王座戦挑戦者決定戦(佐藤康光九段VS木村一基九段) [将棋]

ベテラン同士の挑戦者争いです。

〔主催者HP〕
http://live.shogi.or.jp/ouza/

佐藤康光九段は51歳、木村一基九段は48歳です。
合せて99歳のタイトル挑戦者決定戦は、歴代4位の記録だそうです。
(ちなみに最高齢は大山康晴66歳と田丸昇39歳の105歳ですが、これは大山康晴がバケモノすぎるので)
AIによる研究が日進月歩で進み、情報の速度が飛躍的に高まった現代において、会長職を兼務しながら挑戦者決定戦に進出するのは至難の業です。
これを成し遂げた佐藤九段は、現時点でも快挙だと思います。
これでももしタイトル挑戦となれば、まさに”怪鳥”としか言いようがありません。
対戦相手はベテラン木村一基九段です。
さあ、どちらが勝っても盛り上がる王座戦。永瀬王座への挑戦権を獲得したのは、どちらのベテランでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/ouza/kifu/69/ouza202107190101.html

ということで将棋です。
戦型はベテランらしく矢倉模様となります。
ですが、後手木村九段が普通に雁木に組んだのに対して、会長の怪鳥たるゆえんというか、ここから右玉に組みなおします。
左翼を矢倉から雁木に組みなおすなどかなりの手損ですが、佐藤九段はまったく気にしません。
ただ、やはり模様としては後手が良いようです。
佐藤九段は思い切って攻撃に出ますが、後手玉は広く、先手玉は薄くと苦労の絶えない展開です。
それでもワンチャンあるのが将棋の怖いところです。
タダ捨ての角に、佐藤九段は同飛車と取りますが、ここで怖いですが3九玉と交わす手があったようです。
しかし、この時点で残り16分ということを考えると、あまりに玉形が危険すぎます。
その後は飛車を奪った木村九段が優勢となり、最後の先手の突撃を交わして、見事に王座戦挑戦を決めました。
木村九段の王座戦挑戦は、13期ぶり2回目です。
永瀬拓矢王座と木村による第69期王座戦五番勝負は、9月1日(水)に宮城県仙台市「ホテルメトロポリタン仙台」で開幕します!
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