【書評】吉田満『散華の世代から』 [書評]
『戦艦大和の最後』で有名な著者のエッセー集です。
タイトルから戦争関係の随筆……と思いきや戦中の話題は一部で、一番多いのが東北。一番長いのは太宰治を論じた一編です。
執筆されたのがおおむね昭和40年代なので、東北の話題はさすがに時代が遠くなりすぎてピンとこない部分が多いです。ただし、太宰治論は普遍性があると感じました。
最後に、戦争について高校生の質問に答える小文があります。
「戦争は、平和、平和と叫んだだけでなくなってしまうような生易しい相手ではありません」
という回答には、実感がこもっていると思います。戦中派の感覚の一端が知れるかもしれません。
吉田満のエッセーを読みたいひとのために!
タイトルから戦争関係の随筆……と思いきや戦中の話題は一部で、一番多いのが東北。一番長いのは太宰治を論じた一編です。
執筆されたのがおおむね昭和40年代なので、東北の話題はさすがに時代が遠くなりすぎてピンとこない部分が多いです。ただし、太宰治論は普遍性があると感じました。
最後に、戦争について高校生の質問に答える小文があります。
「戦争は、平和、平和と叫んだだけでなくなってしまうような生易しい相手ではありません」
という回答には、実感がこもっていると思います。戦中派の感覚の一端が知れるかもしれません。
吉田満のエッセーを読みたいひとのために!