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【書評】斎藤純男『言語学入門』 [書評]

言語学について幅広く。


言語学入門

言語学入門

  • 作者: 斎藤 純男
  • 出版社/メーカー: 三省堂
  • 発売日: 2010/06/26
  • メディア: 単行本



言語学といってもかなり幅広いです。
文法、音声、歴史、変質など、ひとつとっただけで膨大な分量になると思われます。
本書は言語学ではこんな研究をしているということを、かいつまんで、網羅しています。
とにかく多岐に渡るため、並列的な紹介となっていますが、ハンドブックとして手元に置いておくのは良いかもしれません。

言語学を知りたいひとのために!
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【公募情報】第5回福祉川柳 [公募情報]

同様の公募は多数ありますが、本件は社会福祉法人光友会の主催です。

〔主催者HP〕
https://www.lfa.jp/global-data/20200803110226936.pdf

前回の受賞作品が写真で掲載されています。
その解像度が低くて読みにくいのですが、大賞は
「持ち味の 旨み届ける 欠け茶碗」かなと思います。違うかもしれません。
優秀作品は
「介護する 俺を励ます 母が好き」
「白い杖 ハクジョウながら 私の目」
だと思われます。
しっとりした、まじめな作品が良いようです。
応募締切は令和2年11月30日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:俳句
テーマ :障害児者の介護、支援
最優秀賞:1万円
応募締切:令和2年11月30日
応募方法:郵送、メール

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第51期新人王戦第2局(池永天志四段VS齊藤優希三段) [将棋]

池永四段の先勝で迎えた第2局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/shinjin/

齊藤優希三段は奨励会三段リーグが主戦場です。
現在23歳ですので、年齢制限による退会がひたひたと迫っている微妙な時期です。
7位で迎えた前期はチャンスでしたが、9勝9敗の指し分けで終わりました。
その前は10勝8敗、その前は8勝10敗と安定してますが、星が集まりません。
新人王戦は優勝したら次点が付きます。次点2回でフリークラス入りの権利を得ることができるので、四段を目指す奨励会員にとってまさに千載一遇のチャンスです。
さあ、齊藤三段は次点獲得のために、そして念願の四段入りを目指して、一歩前進することができるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/shinjin/kifu/51/shinjin202010190101.html

ということで、将棋です。
先手池永四段の矢倉模様に、後手齊藤三段は桂馬の単はねでいきなり殴り掛かります。
これは先ほど行われた竜王戦第1局と同じ出だして、先手羽生九段は銀を逃げずに攻め合って負けています。
さて、本局では前例局を意識してか、池永四段は自然に銀を逃がします。
もちろん後手は攻めかかります。先手は桂香の駒得に成功します。
評価値的にも先手優勢ですが、歩切れのうえに陣形はバラバラで、人間的には難しい形勢だと思います。
一手間違えたら逆転されそうです。
茫洋としていて棋風が出そうな局面が続きますが、池永四段の選択は受けでした。
評価値的には接近される場面もありましたが、最後まで慎重に後手の手段をつぶしていき、後手からの有効な手段が尽きたところで一気に攻勢にでました。
119手まで池永四段が棋士としての貫禄を見せて2連勝となり、第51期新人王戦の優勝を飾りました。これで2つめの棋戦優勝です。
齊藤三段はあと2勝で次点の権利を得ることができましたが、先輩の厚い壁に阻まれてしまいました。

新人王戦優勝の池永四段、おめでとうございます!
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最近の日常【令和2年10月中旬】 [日常]

〔マクドナルドでお気に入りの音楽を見つけた話〕
マクドナルドに入ると音楽が流れています。
全店舗で同じ音楽を流しているようで、半月で音楽が変わります。また、時間帯によっても異なります。
楽曲リストは公表されていませんが、問い合わせるとすぐに答えが返ってきます。
で、自分のお気に入りの曲はこれ。
Zedd & Jasmine Thompson 『Funny』
自分の好み的に、少し寂し気なメロディーが繰り返されるのが好きだったりする。
久しぶりにループで聞いています。
10月前半の曲なので、もうマクドナルドでは流れていませんが、インターネットで検索するとすぐにでてきます。
便利な世の中になったもので。

〔左腕に力が入らなくなった話〕
原因はよく分からない。
五男を抱っこしていたらそのまま寝てしまい、重くて左腕がしびれたというのはある。
が、それなら一晩もすれば元に戻りそうだが、2~3日たっても力が入らない。
いろいろ調べると、脳神経の問題とかいろいろ出てくる。
うーん、まさかなあとは思うのだが。
とりあえず一週間ほど放置したら、だいたいよくなってきました。
これから徐々に腕たてふせを再開してようすを見てみます。はい。

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【公募情報】第2回猫俳句大賞 [公募情報]

猫好きにはたまりません。

〔主催者HP〕
https://nekohaiku.com/

テーマはもちろん猫です。
なんとなくユーモア系が強そうに見えますが、第1回の受賞作を見ると、きっちりとした正統派の俳句が受賞しています。
川柳にならないよう注意が必要です。
応募締切は令和2年11月30日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:俳句
テーマ :猫
最優秀賞:10万円
応募締切:令和2年11月30日
応募方法:インターネット
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【公募情報】散歩する文学賞 [公募情報]

散歩がテーマというわけではりません。

〔主催者HP〕
https://sanposurubungaku.web.app/

「千里の行も一歩より起こる」の願いを込めた文学賞名だと思います。物語にできることを探す賞だと理解しています。
募集要項の制限枚数のところを見ると、3000文字以上上限なしとあります。
ターゲットとしているのが短編なのか長編なのかわかりにくいですが、主催者のブログのなかに

>作品はいわゆる「ショートショート」と呼ばれる、短編小説より更に短い小説でも応募可能です。夢で見た奇妙な話や、心の中に長く留まり続ける風景がもしあれば、こっそり僕に教えてください。

とあるので、どちらかというと短編よりなのかもしれません。
応募締切は令和2年12月31日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:掌編~長編
テーマ :なし
大  賞:10万円
応募締切:令和2年12月31日
応募方法:インターネット

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【書評】清水カルマ『寄生リピート』 [書評]

デビュー作がいきなり重版と好調な新人作家が、新たな恐怖を読者に届けます。


寄生リピート (幻冬舎文庫)

寄生リピート (幻冬舎文庫)

  • 作者: 清水 カルマ
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2020/10/07
  • メディア: 文庫



デビュー作と同じくホラーミステリーですが、1作目との関連はありません。なので、2作目からでも安心して読むことができます。
ホラーには怪物が登場する系統と、心理的な恐怖を描く系統があると思っているのですが、本作は後者だと思います。
何度か背中がゾワゾワする恐怖に襲われ、何度か読書を止めました。
それぐらい、心理的な恐怖の仕掛けがちりばめられています。

主人公は中学二年生の白石颯太ですが、物語の主題は主人公の母親と、その母親を変質的に追い回す鯉沼成彦です。
鯉沼は主人公の母親のことを、運命の女性だと決めつけ、”久しぶり”に会えたと喜びます。何をされても、許します。その姿は気色悪いぐらいです。
この小説には様々なキャラクターが登場しますが、最初から最後まで善のキャラも、逆に悪のキャラもいません。
そうした相反する要素が出入りすることが、読者の予想を裏切り、心理的な恐怖を増す効果を生んでいると思います。
なかなかの作品だと思います。

勢いのあるホラー作家の小説を読みたいひとのために!
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第68期王座戦第5局(永瀬拓矢王座VS久保利明九段) [将棋]

永瀬王座の2勝2敗で迎えた決着局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/ouza/

粘りの棋風で有名な淡路仁茂九段には、「不倒流」「長手数の美学」「三枚目の男」と様々な異名があります。
現役棋士のなかで「長手数の美学」にふさわしい棋士といえば、やはり永瀬王座だと思います。ただ、永瀬王座の将棋は「負けにくい」手を選ぶゆえの長手数であり、粘りとは少し違う印象です。やはり「不倒流」より「長手数の美学」がしっくりきます。
久保九段は、若いころは駒効率を最大限に生かした華麗なアクロバティックな受けが持ち味でしたが、最近は泥臭く、まさに「不倒流」に近いと思います。
久保九段は粘るだけでけでなく、意表の受けを突き付け、一気に逆転を狙います。久保九段の持ち味が出た第4局は素晴らしい熱戦でした。
さあ、王座戦もいよいよ大詰めです。
最終決戦に勝利し、王座を獲得するのは新鋭か、それともベテランでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/ouza/kifu/68/ouza202010140101.html

ということで将棋です。
先手久保九段が最終局を託したのはゴキゲン中飛車でした。
最近は居玉側の対策が進歩してゴキゲン側が苦戦中ですが、そこは経験か新手で補おうとしているのかもしれません。
そして、13手目にそうそうと新手が出ました。
7五歩を早めについて、居飛車側の右桂を捌かせません。
この新手に永瀬王座は真っ向から反発し、地獄突きから一気に角飛車交換に持ち込みます。
この時点ですでに居飛車側がリードしていたようです。
久保九段は端攻めを絡めながら2枚の角を激しく動かしますが、永瀬王座はじっくりとリードを広げ続けます。
最終盤になり、永瀬王座が勝勢になりますが、第4局の逆転負けが頭をよぎったのか、手堅い指し回しに終始します。
これぞ永瀬流の負けない将棋です。
111手まで永瀬王座が完勝し、これで3勝2敗と苦しみながら王座を防衛することに成功しました。と同時に、タイトル3期で九段昇段です。

永瀬王座&九段昇段おめでとうございます!
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第42霧島酒造杯女流王将戦第2局(西山女流王将VS室谷由紀女流三段) [将棋]

西山女流王将の先勝で迎えた第2局です。

〔中継サイト〕
http://www.igoshogi.net/shogi/Loushou_info/index.html

主催者の霧島酒造は大正5年創業の老舗で、製造される焼酎は全国に出荷されています。
本社は九州の宮崎県にあります。
売上高は600憶を越えていますが、わずか15年前の売上は200憶なので、急激に業績を伸ばした会社です。
元々の品質の高さだけでなく、テレビ番組で絶賛されたことで知名度を伸ばしたそうです。
非上場なので詳細は不明ですが、利益は40憶前後のようです。
そうした中で社会貢献のひとつとして棋戦を主催していただけるのはありがたいことだと思います。
二人とも二十歳を越えていますので、お酒を飲むことができます。
さあ、焼酎で勝利の美酒、となるのはどちらの対局者になるでしょうか!

〔棋譜〕※徹底解説!将棋の定跡 さんより
https://www.youtube.com/watch?v=71HcqAJSCuw

ということで、将棋です。
振り飛車党同士なので、第2局も相振り飛車となりました。
先手室谷女流三段は金無双から高美濃に組み替えると、後手西山女流王将は総矢倉に構えます。
まるで左右を逆にした相居飛車のようです。
先攻したのは先手で、四手角の矢倉崩しからの攻撃なので悪い道理はありません。
西山女流王将は頑強に抵抗し、互角の別れです。
評価値もほとんど離れていません。
形勢が大きく動いたのは、88手目です。
室谷女流三段の端攻めから遠ざかるために玉を引きましたが、9四歩と取りこまれて苦しくなりました。
以降は銀で金にひっかけて、金銀の両替を強要し、西山女流王将を「金なし将棋に受け手なし」に追い込ました。

これで1勝1敗のタイです。
室谷女流三段の初タイトルのかかる最終第3局は、10月30日に東京将棋会館で行われます!

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第51期新人王戦第1局(池永天志四段VS齊藤優希三段) [将棋]

池永四段が2つめの棋戦優勝を狙います。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/shinjin/

池永四段は研究家だと思います。
角換わりの研究の粋ともいえる「現代角換わりのすべて」という戦術書を出版していますが、なんと352ページの大ボリュームです。
通常の戦術書は狙い筋を紹介するものですが、本書は所司和晴の定跡書のように、様々な変化を幅広く取り上げ、結論は出さずに途中で止めています。
いわば辞書のような本です。
戦術に対する幅広い知識だけでなく、理解がなければ書けない本だと思います。努力家であることをこの本の内容で表していると思います。
さあ、新人王戦の決勝でも、池永四段の深い研究を見ることができるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/shinjin/kifu/51/shinjin202010120101.html

ということで、将棋です。
池永四段は後手番となりましたが、先手の齊藤三段も角換わりが得意ということで、角換わりへと進みます。
齊藤三段の速攻に池永四段はするすると銀を前進させますが、これが危険な手でした。
さっそく3三歩と反撃されて、香損のうえに馬も作られます。
いきなり劣勢となりますが、2四歩~3五桂打ちが先手の飛車を捌かせないよい粘りでした。
池永四段は受けながらも一瞬の猶予を得て3七歩と成りすててから歩を打ちなおします。
銀を上がるのか下がるのか、それとも逃げないのかの3拓になります。
齊藤三段はもっとも自然な2五銀を選択しますが、これが罠でした。
この後に読み抜けがあり、数手後には池永四段が勝勢となります。
これは齊藤三段が間違えたというより、池永四段の勝負術が光っていたと思います。

88手まで池永四段が先勝し、新人王まであと1勝と迫りました。
新人王戦第2局は、10月19日に日本将棋会館で行われます!
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