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第51期新人王戦第2局(池永天志四段VS齊藤優希三段) [将棋]

池永四段の先勝で迎えた第2局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/shinjin/

齊藤優希三段は奨励会三段リーグが主戦場です。
現在23歳ですので、年齢制限による退会がひたひたと迫っている微妙な時期です。
7位で迎えた前期はチャンスでしたが、9勝9敗の指し分けで終わりました。
その前は10勝8敗、その前は8勝10敗と安定してますが、星が集まりません。
新人王戦は優勝したら次点が付きます。次点2回でフリークラス入りの権利を得ることができるので、四段を目指す奨励会員にとってまさに千載一遇のチャンスです。
さあ、齊藤三段は次点獲得のために、そして念願の四段入りを目指して、一歩前進することができるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/shinjin/kifu/51/shinjin202010190101.html

ということで、将棋です。
先手池永四段の矢倉模様に、後手齊藤三段は桂馬の単はねでいきなり殴り掛かります。
これは先ほど行われた竜王戦第1局と同じ出だして、先手羽生九段は銀を逃げずに攻め合って負けています。
さて、本局では前例局を意識してか、池永四段は自然に銀を逃がします。
もちろん後手は攻めかかります。先手は桂香の駒得に成功します。
評価値的にも先手優勢ですが、歩切れのうえに陣形はバラバラで、人間的には難しい形勢だと思います。
一手間違えたら逆転されそうです。
茫洋としていて棋風が出そうな局面が続きますが、池永四段の選択は受けでした。
評価値的には接近される場面もありましたが、最後まで慎重に後手の手段をつぶしていき、後手からの有効な手段が尽きたところで一気に攻勢にでました。
119手まで池永四段が棋士としての貫禄を見せて2連勝となり、第51期新人王戦の優勝を飾りました。これで2つめの棋戦優勝です。
齊藤三段はあと2勝で次点の権利を得ることができましたが、先輩の厚い壁に阻まれてしまいました。

新人王戦優勝の池永四段、おめでとうございます!
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