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第68期王座戦第4局(永瀬拓矢王座VS久保利明九段) [将棋]

永瀬王座の2勝1敗で迎えた第4局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/ouza/

先月まで行われていた叡王戦は第9局までもつれ込みましたが、永瀬王座は豊島竜王の貫禄の前に屈し、叡王を手放しています。
叡王は毎年タイトルホルダーが入れ替わるという、ある意味で珍しい棋戦となっています。
その叡王の予選が始まらないことから第5期で休止かと騒がれましたが、ひとまず存続がは発表されてひと安心です。
将棋界はその時代の覇者がいることが多く、覇者がタイトルを取ると当然のことながら奪取が難しく、結果として連覇が多いイメージがあります。
王座戦もかつては羽生善治が圧倒的な強さを誇り、19連覇のあとで6連覇ととんでもない記録を作っています。
ただし、羽生以降の王座戦は毎年タイトル保持者が変わっており、いまの将棋界を象徴しているように思います。
いまはタイトル防衛の少ない将棋界ですが、永瀬王座は防衛を決めることができるでしょか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/ouza/kifu/68/ouza202010060101.html

ということで将棋です。
先手番の久保九段が選択したのは、ノーマル四間です。永瀬王座はいつものように穴熊を目指しますが、振り飛車側から急戦を挑みます。
実にシンプルな仕掛けですが、角飛交換には成功したもののと金で先に銀をはがされ、居飛車側優勢です。
相手の囲いに先に食いついたのは永瀬王座です。
ここからひたすら久保九段が粘ります。粘りのアーティストが、どろ臭く、展望が開けないままひたすら駒を埋め続けます。
局面の分水嶺は163手目でした。
永瀬王座は端攻めから決めにでますが、3七銀打と予想外の受けの妙手が飛び出ます。
秒読みでこれは読めません。
永瀬王座はひとまず守備ゴマを引き締めたのですが、この瞬間に久保九段が反撃に出ます。
200手を越える熱戦でしたが、久保九段が優勢になったのは最後の15手ぐらいです。
久保九段が永瀬王座をひるませる粘りを見せて、これで2勝2敗のタイに追いつきました。

最終第5局は、10月14日(水) 山梨県甲府市「常盤ホテル」で行われます!

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