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【書評】藤田寛『勘定奉行の江戸時代』 [書評]

江戸幕府の財政を担った勘定奉行についてです。


勘定奉行の江戸時代 (ちくま新書)

勘定奉行の江戸時代 (ちくま新書)

  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2018/02/10
  • メディア: Kindle版



勘定奉行は現代の財務次官のようで、江戸幕府の財政を担っていたのと同時に、経済政策の立案実行も行っていました。
江戸時代は貨幣経済が発達し、自由経済のまっただなかにありました。
江戸幕府が緊縮財政をとれば不況となり、財政支出を増やせば好景気になりました。
財政危機の際に、貨幣の金銀含有量を減らすと、その分貨幣の価値が下落して物価が上がりました。
その逆に貨幣を元に戻すと物価が下がりましたが、貨幣供給量が減るので不況となりました。
まさにケインズです。
大阪では信用経済が発達していたので、米手形の話も面白いです。

江戸時代の経済政策を知りたいひとのために!

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【公募情報】ブリッジコミックス創刊記念! 連載作品の感想ツイートで20万円を目指せ! [公募情報]

ツイートで20万のチャンスです。

【主催者HP】
https://comic-walker.com/news/detail/1277/

コミックブリッズは、「女性が読む青年誌」がコンセプトです。
言葉的に矛盾しているような気もしないでもないですが、ラインナップを見ると、一般的な女性誌と比べたらやや青年要素が入っているのかなと思います。
無料で読める漫画もたくさんありますので、ぜひとも閲覧してみてください。
公募内容は、無料漫画の感想のツィートです。
応募締切は平成31年3月31日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:短文
テーマ :コミックブリッズ無料公開連載中のレビュー
賞  品:アマゾンギフト券20万円
応募方法:ツィート
応募締切:平成31年3月31日
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【書評】上村敏之『消費増税は本当に必要なのか』 [書評]

日本財政と税金について解説です。





日本財政は危機的状況です。
もちろん財政赤字の拡大が原因ですが、それに対する特効薬があるわけではありません。
地道な努力を続けるしかないのですが、本書は税金についていろいろ考えさせてくれます。
税金を考える上で、「公平」「中立」「簡易」の3つの視点が必要だと教えてくれます。
「公平」「簡易」は分かりやすいですが、「中立」が独特です。
要するに、「増税されることによって人々の行動に影響を及ぼさない」ことが中立です。
消費税は比較的中立性が高いと評価されています。

こうした税金の話がたくさんでてきます。
税金についていろいろ知りたいひとのために!

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第68期王将戦第4局(久保利明王将VS渡辺明棋王) [将棋]

挑戦者の3連勝で迎えた第4局です。

【中継サイト】
http://mainichi.jp/oshosen/

ここ10年以上、王将戦はストレート決着がありません。
2004年の羽生森内戦まで遡ります。
それだけ均衡の取れた実力者同士が戦うことが多いのかもしれません。
ここ10年でみると、4-2のスコアが目立ち、5回です。
その次が4-3で3回、最後が4-1で2回です。
久保王将にとって、王将戦は通算4期獲得の縁の深い棋戦です。
3連敗と苦しい星勘定ですが、ここから1勝、2勝と返してくことができるでしょうか!

【棋譜】
http://mainichi.jp/oshosen-kifu/190224.html

ということで将棋です。
久保王将が選んだのは、奇襲ともいえる初手7八飛車戦法でした。そこからノーマル三間になるかと思いきや、藤井システム調となり、さらに右四間に振りなおすといった陽動作戦を取ります。
しかし、戦いが始まると玉の遠さが一目瞭然で、後手渡辺棋王が着実にリードを広げます。
久保王将にとって辛い将棋です。
一気に先手敗勢に傾いたのは60手目でした。
銀で角に当てられ8八に引きましたが、壁形となり、中央も制圧されて、以降は一方的な展開となります。
久保王将も1三銀から詰めろをかけて見せ場は作りますが、渡辺棋王は全て読みきっていました。
以降も渡辺棋王がよどみなく攻めて、96手まで完勝、4連勝で王将位に復位、そして2冠を決めました。

渡辺王将おめでとうございます!
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【書評】出口治明『戦前の大金持ち』 [書評]

有名無名を問わず、特徴のある大金持ちを紹介です。


戦前の大金持ち(小学館新書)

戦前の大金持ち(小学館新書)

  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2018/06/04
  • メディア: Kindle版



本書では7人の大金持ちが登場します。
大阪府がすっぽり入るくらいの土地を持っていた土倉庄三郎、三代で築き上げた財産(600億とも)を10年間でほぼ使い切った薩摩治郎八、相場の神様山崎種二など多種多彩です。
自分が特に印象に残ったのは土倉庄三郎で、吉野杉で得た利益で自由民権運動を支援し、教育にも力を注ぎました。
本人が表にでることは決してなく、家業である林業にいそしみました。
その後の土倉家ですが、息子が様々な事業に手を出して失敗し、あっというまに没落してしまったそうです。
すでに隠居していた庄三郎は、その様子をどのような気持ちで見ていたのでしょうか。

戦前の金持ちを知りたいひとのために!
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【公募情報】第14回ちよだ文学賞 [公募情報]

自治体公募の雄になりつつあります。

【主催者HP】
http://www.city.chiyoda.lg.jp/koho/bunka/bunka/bungaku/index.html

主催者はもちろん東京都千代田区です。
制限枚数は40×40で30枚以内ですから、単純計算で原稿用紙120枚。改行等の関係でこれよりかは短くなるので、100枚程度のイメージで書くとぴったり収まるはずです。
短編公募のイメージです。
受賞作は市役所、三省堂書店神保町本店、東京堂書店神田神保町店で販売されています。
個人的には売り上げが気になるところです。
応募締切は平成31年4月30日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:短編小説
テーマ :特になし
大  賞:賞金100万円
制限枚数:40×40で30枚以内
応募方法:郵送
応募締切:平成31年4月30日
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第4期叡王戦挑戦者決定3番勝負第3局(菅井竜也七段VS永瀬拓矢七段) [将棋]

1勝1敗のタイで迎えた第3局です。

【中継サイト】
http://www.eiou.jp/

コンピューター将棋において振り飛車の評価が芳しくないのはよく知られた事実です。
この評価値に対し、やねうら王の作者が疑義を挙げています。
いまのコンピューター将棋は機械学習が主流ですが、棋力が低いうちは攻撃力の高い居飛車が勝ちやすいそうです。
その結果、居飛車が優秀だと勘違いしまま機械学習が進んでしまう、という仮説です。
いまのコンピューター将棋は公開された技術を改良したソフトが上位を占めます。
そうしたなかで、ときおり「筋違い角専門」など風変わりなソフトも誕生しています。
機械学習は万能ではありません。
振り飛車党の菅井七段も、やねうら王の作者による疑義により、もしかしたら、少し元気付けられたかもしれません。
いろいろな将棋を指す棋士がいてこそ、将棋界は彩り豊かになると思いますので。

【棋譜】
http://www.eiou.jp/kifu_player/20190222-1.html

ということで将棋です。
先手を引いたのは菅井七段。
エース戦法の先手中飛車を採用し、そこから穴熊に囲います。
もちろん後手の永瀬七段も四枚穴熊に組み、角を転回させてお互いに牽制しあいます。
玉の固さは後手なので先手は中盤でリードを取りたいと端から仕掛けて銀金交換、角飛車交換と少し価値の高い駒交換に成功しますが、4一飛車と打ち下ろした手が問題だったようです。
角を成り込みながら香車を取ると、戦力を端に集中する露骨な攻めでリードを奪います。
菅井七段も粘りますが、永瀬七段の攻めは単純ながらもわかりやすく、間違いがない指し手を続けます。
最終盤で奪い返した飛車で菅井玉を横から睨み、最後の抵抗力を奪うと、最後は3手詰の局面まで指して菅井七段は投了しました。
これで永瀬七段の叡王挑戦が決定です。

高見叡王との7番勝負は4月から開幕します!
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【公募情報】第4回農業あるある川柳 [公募情報]

農業従事者でなくても応募可能です。

【主催者HP】
https://www.jnouki.kubota.co.jp/senryu/2019/

大賞は10万円相当のカタログギフトです。
農業従事者は減少する一方ですが、本公募への応募は1万を超える人気っぷりです。
過去受賞作品をみると、かなりバラエティに富んでおり、ユーモアからしっかりとした俳句まで、一定の傾向は見られません。
ただ、あまりに突飛なものは外されているようです。
基本に忠実が大事かもしれません。
応募締切は平成31年3月31日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:川柳
テーマ :日本の食・農
農業あるある大賞:10万円相当のカタログギフト
応募締切:平成31年3月31日
応募方法:インターネット

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創作状況【2月上旬】 [ぼくの公募状況]

久しぶりの雪景色にびっくりです。

【サイトーメルマガ第135回の内容紹介】
◆懐かしい作品の紹介(14年前に書いた短編『冬の手品師』)
◆TO-BE小説工房に挑戦中(第47回)
◆公募情報数点
 今月のテーマは「自分を見つめ返す」です。
 メルマガ登録はこちらから。もちろん無料です!
 http://www.arasuji.com/saitomagazine.html

【TO-BE小説工房】
今月投稿作品をさらっと修正する。
現代的なホラーといいますか。
来月のテーマは「キリン」かあ。悪戦苦闘して何度か書き直しながら、ヨレヨレとゴールまでたどり着く。
なんだかなあと。

【星新一賞】
「面白そうなネタがあるんだけどなあ」と書いた話を完全に忘れまる。
まあ、そのうち考えます。

【創元SF短編賞】
来年のネタも考えないとなあと思いつつ、最近はミステリばっかり読んでいるこのごろ。
自分のベースがショートショートなので、どんでん返しがすきなのです。やっぱり。

【北区内田康夫ミステリー文学賞】
いろいろ考えいるのだが、倒叙式にしようかなと考えを変える。
それの少し変形版といいますか。
個人的に好きなのです、はい。

【福島正実SF童話賞】
来月ぐらいから調べようなかあと思っていて、とりあえず何を調べたらよいのか目安をつけるためにイメージ膨らませ中。

【ゆきのまち幻想文学賞】
あとは結果待ちです。授賞式にいきたいなあと思っている賞なので、頑張りたいところですが。
今年は傾向と対策を踏まえた作品にしたつもりではありますが。
ちなみに来年も基本的には同系統だけど、ちょっと違うんだよなあ。
オールド的にはカタムイテイルと誤解されそうな作品なので。まあ、ネタは好きなんですけども。

【ミステリーズ!】
そのうち書き溜めます。

【FACEBOOK】
友達募集中です!
https://www.facebook.com/profile.php?id=100007879718530
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第4期叡王戦挑戦者決定3番勝負第2局(菅井竜也七段VS永瀬拓矢七段) [将棋]

永瀬七段の先勝で迎えた第2局です。

【中継サイト】
http://www.eiou.jp/

両者とも電王戦に出場経験があります。
第3回将棋電王戦において菅井七段は習甦と対戦しましたが、98手で敗れました。大晦日に再戦しますが、再び敗れています。
永瀬七段は将棋電王戦FINAL第2局でコンピューターソフトのSeleneと対局。最後の角不成りばかりが注目されますが、あれは勝ちを読みきってからの一手です。
やや不利な局面から粘りに粘り、コンピューター相手にひっくり返した腕力こそ、永瀬七段の持ち味だと思います。
電王戦に縁のある二人が、ドワンゴ主催の棋戦で挑戦権を争うのも、因縁めいたものを感じます。
さあ、二人は新たな伝説を作ることができるでしょうか!

【棋譜】
http://www.eiou.jp/kifu_player/20190219-1.html

ということで将棋です。
後手菅井七段が用意した作戦は、菅井流三間飛車でした。
これは王位を奪取したときにも採用した作戦で、金を四段目に進出し、金の圧力で制圧する作戦です。
先手の永瀬七段は四筋から戦いを起こしますが、後手は素早く逆用して反撃し、後手有利のまま終盤にもつれ込みます。
しかし、ここから永瀬七段は粘ります。
お互いに人間らしい、最善手ではないが、お互いの駆け引きのような終盤の駆け引きが続きます。
後手勝勢から互角まで揺れ動きますが、最後まで菅井七段の心が折れることはありませんでした。
最後は188手の長手数となりましたが、菅井七段が勝ちきり決着は最終局に持ち越されました。

第3局は2月22日に対局です!
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