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【書評】藤田寛『勘定奉行の江戸時代』 [書評]

江戸幕府の財政を担った勘定奉行についてです。


勘定奉行の江戸時代 (ちくま新書)

勘定奉行の江戸時代 (ちくま新書)

  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2018/02/10
  • メディア: Kindle版



勘定奉行は現代の財務次官のようで、江戸幕府の財政を担っていたのと同時に、経済政策の立案実行も行っていました。
江戸時代は貨幣経済が発達し、自由経済のまっただなかにありました。
江戸幕府が緊縮財政をとれば不況となり、財政支出を増やせば好景気になりました。
財政危機の際に、貨幣の金銀含有量を減らすと、その分貨幣の価値が下落して物価が上がりました。
その逆に貨幣を元に戻すと物価が下がりましたが、貨幣供給量が減るので不況となりました。
まさにケインズです。
大阪では信用経済が発達していたので、米手形の話も面白いです。

江戸時代の経済政策を知りたいひとのために!

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