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【映画】マネー・ピット [映画評]

スティーブンスピルバーグ&トムハンクスでは珍しいコメディ映画です。


マネー・ピット HDニューマスター/日本語吹替W収録版 [Blu-ray]

マネー・ピット HDニューマスター/日本語吹替W収録版 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • 発売日: 2021/11/10
  • メディア: Blu-ray



タイトルの意味は『金食い虫』です。
主人公(トムハンクス)は、恋人との新居を探し、知り合いの不動産業者から格安物件を購入します。
しかしこの格安物件がとんでもない欠陥住宅で、次から次へとトラブルに巻き込ます。
基本的にドリフ的なドタバタコメディです。
階段が崩壊する、キッチンは爆発する、水道からは茶色い謎の液体が流れてくる、風呂に入ろうと水をためると風呂の床が抜ける、もちろん雨の日は雨漏り。
ドリフのコメディでいかにもありそうなシーンばかりで、日本人的にはジョークがいまいちです。
ドタバタ喜劇の本場は日本かも。
修理業者もいい加減で、すぐに仕事をさぼるし、仕事もずさんです。
恋人の元夫は楽団の自意識過剰な指揮者で恋人は仕事として楽団を続けています。
だから元夫と会う機会も多いのですが、イライラが募っているときに一緒に食事をして、酔い、そのまま一晩をともにしてしまいます。
それで主人公と大喧嘩になりますが、最期はお互いが大切なひとだと気が付き、和解します。
そんな感じのメロドラマ的要素も挟み込まれています。
最後のオチも用意されています。
当時のトムハンクスは30歳で、若手俳優だったころです。だからこその出演・配役なのかもしれません。
製作費10百万ドルで興行収入55百万ドルなので成功作でしょう。

若手俳優時代のトムハンクスをみたいひとのために!
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第17回朝日杯将棋オープン戦(準決勝・決勝) [将棋]

今期も藤井聡太八冠がベスト4に名前を連ねました。

〔主催者HP〕
http://live.shogi.or.jp/asahi/index.html

朝日杯は第17回ですが、全日本プロトーナメントを発祥とする歴史ある棋戦です。
第1回全日本プロトーナメントは1982年に開催。第20回まで続き、第21回から第25回までは朝日オープン将棋選手権に名称が変更されます。
決勝戦は番勝負で行われ、第8回までは3番勝負、それ以降は5番勝負になっています。持ち時間も3時間ありました。
2007年から朝日杯将棋オープン戦と名称が変更されるとともに、持ち時間40分の早指し棋戦へと衣替え。決勝も1番勝負となりました。
優勝賞金750万が公開されている珍しい棋戦です。朝日新聞の経営状況からするとなかなかの負担だと思うのですが、特別協賛の三井住友トラスト・グループの力が強いのかもしれません。
もっと特別協賛の名前を前面に出してほしいところです。
さあ今年の優勝賞金を獲得するのはどの棋士になるでしょうか!

【準決勝】
[○藤井聡太八冠 — 糸谷哲郎八段●]
 後手糸谷八段の作戦は雁木からの袖飛車という異彩を放つ戦型です。
 序盤は互角以上に戦いますが、終盤で8五桂という打ち得にように見える桂馬が実は悪手で、ここから一気に藤井八冠が優勢から勝勢へとなだれ込みます。
 藤井八冠、強しです。

[○永瀬拓矢九段 — 西田拓也五段●]
 振り飛車党の西田五段は四間飛車を採用。先手の居飛車穴熊に対して、後手西田五段は金銀を中央に集めての独創性あふれる形です。
 後手玉は先手の猛攻になんとか入玉を果たしますが、点数が足りません。
 219手の長手数となりましたが、永瀬九段の貫録勝ちです。

【決勝】
[○永瀬拓矢九段 — 藤井聡太八冠●]
 永瀬九段の作戦は意表を突く矢倉でした。藤井八冠はバランス形で、早さ指し棋戦らしく序盤早々に乱戦の様相を呈します。盤面全体を使う複雑な戦いですが、永瀬九段は藤井八冠相手に互角に戦います。
 永瀬九段の攻めが刺さり出したのは97手目ころからです。お互いに秒読みです。
 109手目に桂馬のくさびを入れてから龍を切りますが、この龍を取り返す余裕がないところが後手の辛いところです。その後もリードを広げ、129手まで永瀬九段が初優勝を飾りました。
 この1敗で、藤井八冠は年度勝率記録更新が黄色信号となりました。
 永瀬九段おめでとうございます。
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【書評】内沼晋太郎『これからの本屋読本』 [書評]

下北沢で書店を経営している著者が、これからの本屋を語ります。


これからの本屋読本

これからの本屋読本

  • 作者: 内沼 晋太郎
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2018/05/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



前半はかなり哲学的です。
「本は定義できない」とか、本屋についても、小売業としての書店にとどまらないことを語ります。
中盤からは具体論になります。
昔、書店は固い事業だったそうです。それが本が売れなくなり、書店で生計を立てるのが厳しい時代になっています。
著者が提案するのは、本という集客力のあるコンテンツを利用しての掛け算です。
また、「ビジネスではなく商売として行う」ことも話しています。
稼ごうとするのではなく、本が好きだから事業を続ける、まで条件を下げれば一気に間口が広がります。
中段に「小売業としての本屋」「本屋をダウンサイジングする」という章があります。
漠然と書店を経営するだけではだめで、なかなか難しいなあと思わされます。

これから本屋を始めたいひとのために!
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