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第80期名人戦第2局(渡辺明名人VS斎藤慎太郎八段) [将棋]

渡辺名人の先勝で迎えた第2局です。

〔主催者サイト〕
http://www.meijinsen.jp/

将棋世界4月号で、王将戦第2局に敗れた後の渡辺名人のインタビューが掲載されていました。それがかなり突っ込んだ内容で、話題を呼びました。
渡辺名人は王将戦で藤井竜王にタイトルを奪取されることを覚悟していました。
2勝4敗が目標で、1勝4敗がノルマとしていたそうです。
棋聖戦で3連敗し、王将戦も4連敗したらファンの期待に応えられない。ファンから「このカードはもう見なくていい」となってしまう。
ピンポイントで作戦を練り、そこにヒットしたら勝てるかもしれない。そして第4局で作戦はみごとに当たり、時間も評価も有利な局面に持ち込んだのに、渡辺王将は敗れました。
それが失陥直後の、無言を挟むまとまりのない受け答えに繋がったようです。
とはいえ、藤井竜王以外の相手には王者の将棋で挑み、勝ち続けるのが渡辺名人です。ロジカルな渡辺名人なので、名人戦の直前インタビューでも「次の対策はない」と言いながらも、また対藤井戦用に新たなる戦略を立ててくれることをファンは期待していると思います。
そのためにも、まずは目の前の名人戦です。
さあ第2局は王者の貫禄を見せることができるでしょうか!

〔棋譜〕※徹底解説!将棋の定跡さんより
https://www.youtube.com/watch?v=v-MZ6oJsdTw

ということで、将棋です。
戦型は角換わりとなりました。
研究勝負となりがちな戦型で渡辺名人は「使い捨ての作戦」を用いることがありますが、今回は38手目に6五歩という新手を披露します。
意味としては6四に角を据えて先手からの攻めをけん制しますが、先手の指しても難しく116分の長考になります。
これだけ時間を削れば、新手の意義は十分にあったと思います。
二日目からは後手の渡辺名人が攻めます。
名人は玉を金銀四枚で固め、細い攻めを繋げるという自らの得意パターンに持ち込みます。
玉を固めて攻めるのは平成の将棋ですが、これぞ渡辺将棋です。
名人は駒損せずにと金を作り、香得という成果を挙げます。
とても攻め合いにならないので斎藤八段は馬を作って粘ろうとしますが、渡辺名人の攻めが上回りました。
132手まで渡辺名人が攻めたおし、これで開幕2連勝を飾りました。

名人戦第3局は、GW終盤の5月7日、8日に福岡県福岡市「アゴーラ福岡山之の上ホテル&スパ」で行われます!
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