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【書評】堀内進ノ介『善意という暴力』 [書評]

内容は社会心理学に関することが多いです。


善意という暴力 (幻冬舎新書)

善意という暴力 (幻冬舎新書)

  • 作者: 堀内 進之介
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2019/09/26
  • メディア: 新書



冒頭に印象的なエピソードが入っています。
SNSに「子供が生まれました!」という記事をUPすると、「子供を産めないひとへの配慮が足りない!」とクレームが付きかねない話です。
年賀状でも同じ話題がありました。
子供が生まれる喜びを表現することと、子供が産めないひとへの配慮をすることは、本来は別のことです。
けど、こうした非難がまかり通りかねないのが、「善意という暴力」なのだろうと思います。
あと怖い話として「暴走する正義の戦士」があります。
ポリコレが過激化する理由として、著者は「進歩的な意見をもつことで得られる地位は、その意見が普及し標準化することによって失われる」から過激化せざるを得ないというわけです。
これは保守派も同じだと思います。
なかなか考えさせられる本だと思います。
物事を考えるうえで大事なのは、寛容の精神と一般常識なのかもしれません。

善意という名の暴力について考えたいひとのために!
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