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【書評】宿野かおる『ルビンの壺が割れた』 [書評]

宿野かおるのデビュー作です。


ルビンの壺が割れた (新潮文庫)

ルビンの壺が割れた (新潮文庫)

  • 作者: 宿野 かほる
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2020/01/29
  • メディア: 文庫



宿野かおるは覆面作家です。
この作品は友人同士の会話の中から着想を得たとのことで、あくまで趣味として書いたようです。
それがある経緯で出版社の手に渡り、最初はデビューするつもりがなかったのに、説得されて、こうして本になったそうです。
ストーリーは往復書簡で進みます。
男性がFACEBOOKで昔の婚約者と思わしき人物を見つけ、メッセージを送ります。
その婚約者は、男性と結婚式を挙げる当日に現れず、失踪していました。
それから30年。メッセージは現在と二人が愛し合った大学時代を往復しながら、お互いが抱え続けてきた秘密が明らかにされます。
そして、最後の1行が強烈です。
評判は賛否両論です。ミステリマニアからすると、アラが目につくかもしれません。
しかし、エンターテイメントとして読むと本当に面白く、久しぶりに時間を忘れて読んだ気がします。
これは素直におすすめです。

読書を楽しみたいひとのために!
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