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第80期名人戦第1局(渡辺明名人VS斎藤慎太郎八段) [将棋]

斎藤八段が2年連続の名人挑戦です。

〔主催者サイト〕
http://www.meijinsen.jp/

名人戦において、2連連続の挑戦という例はあまり多くはありません。
2012年、2012年の羽生善治(名人は森内俊之)、1979年、1980年の米長邦雄(名人は中原誠)、その前は升田幸三まで遡ります(名人は大山康晴)。
失陥してからのリベンジマッチで2年連続の同一カードはそれなりにあるのに、連続挑戦になると一気に減るのが不思議です。A級順位戦を2年連続で勝ち切る力があるのなら、名人を奪取する力があるという意味なのかもしれません。確かに挑戦者の名前を見ると、歴史に残る名棋士ばかりですし、挑戦を受ける名人も、これまた全員が永世名人という豪華さです。
斎藤八段は2年連続で8勝1敗なので、堂々たる成績だと思います。
前期は1-4で力の差を見せつけられた斎藤八段ですが、Abema師弟トーナメントで優勝した勢いで、今期は幸先の良いスタートを切れるでしょうか!


〔棋譜※徹底解説!将棋の定跡 様より〕
https://www.youtube.com/watch?v=bWBOw269ePM

将棋は矢倉となりました。
渡辺名人はここ一番の将棋には矢倉を採用するイメージがあります。先手番ですし、初戦を取りに来たのでしょう。
途中まで前例のある将棋でしたが、43手目の9五歩から未知の局面になります。
斎藤八段が6四角と八方にらみの角を放ちますが、その構想を全否定するかのように渡辺名人は5八飛車と回ります。
ここでお互いの主張がぶつかります。
斎藤八段は4五歩とついて銀をどかして香車を取りながら角を成りこみますが、ここから渡辺名人の猛攻が始まります。
1日目終了の時点で、先手がかなり優勢になります。
2日目はいかに斎藤八段が粘り、混とんとした局面に持ち込めるかの勝負です。
斎藤八段は馬を引き付けて粘りの姿勢を見せますが、その馬を消されて、丁寧に指されるとさらにリードを広げられたイメージです。駒損の上に、1~3筋の金銀桂×2香が働いていないのが痛すぎます。
107手まで渡辺名人が完勝し、まずは防衛に向かて幸先の良い1勝を挙げました。
斎藤八段は序盤の構想ミスにより、力を発揮できないまま押し切られた印象です。

名人戦第2局は、4月19日、20日に、金沢市「金沢犀川温泉 川端の湯宿滝亭」で行われます!
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