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第14期マイナビ女子オープン挑戦者決定戦(伊藤沙恵女流三段VS塚田恵梨花女流初段) [将棋]

塚田女流初段が初のタイトル挑戦者決定戦進出です。

〔中継サイト〕
https://book.mynavi.jp/shogi/mynavi-open/

塚田女流初段の父は、攻め100%の塚田泰明九段です。母は高群佐知子女流四段であり、将棋一家に生まれました。
親子で将棋棋士、女流棋士という例はそれなりにありますが、両親がともに将棋のプロ棋士であるのは、塚田女流初段が唯一の事例とのことです。
塚田女流初段は前記ベスト4により本戦からの出場でした。
それにしても脇田菜々子女流初段に続いて里見女流四冠を撃破し、千葉涼子女流四段にも勝って決勝まで進出するとは驚きです。
今期は勝率6割を超えて調子も良いです。
伊藤沙恵女流三段とはレーティング差が約300もあり、計算される期待勝率も15%と厳しい戦いが予想されます。
しかし、これ以上のレーティング差のあった里見女流四冠に勝っているわけですから、何があるか分かりません。
さあ、塚田女流初段が初のタイトル挑戦はなるでしょうか!

〔棋譜〕
https://book.mynavi.jp/shogi/mynavi-open/result/14/mynavi202103150101.html

ということで将棋です。
先手は塚田女流初段。後手の伊藤女流三段は得意のウソ矢倉に向かいますが、銀を4二に
上がったのが工夫です。
角は引かずに戦うということでしょう。
最初に仕掛けたのは後手ですが、塚田女流初段は手にした歩で守るのではなく、素早く継歩攻めを敢行したのが好判断でした。
後手の飛車が素通しで怖いところですが、9五角から8三歩と見事に切り返して先手好調の流れです。
苦しくなった伊藤女流三段は先手の桂頭を攻めて、塚田女流初段に攻めあうのか受けるのかの選択を迫ります。
塚田女流初段は受けを選択しますが、ここからは伊藤女流三段のペースになったと思います。
上ずった金の裏側に角を打ち込まれて、以降は受け一方になってしまいました。
こうなると剛腕伊藤女流三段がさえまくります。
塚田女流初段も最後まで頑張りますが、110手まで伊藤女流三段が勝ち、西山女王への挑戦権を獲得しました。
まさに一瞬の攻守交替だったと思います。

マイナビ女子オープン五番勝負第1局は4月6日(火)に神奈川県秦野市「元湯 陣屋」で開幕します!
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