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第46期棋王戦第3局(渡辺明棋王VS糸谷哲郎八段) [将棋]

渡辺棋王の1勝1敗で迎えた第3局です。

〔主催者HP〕
http://live.shogi.or.jp/kiou/

渡辺棋王は「魔王」という愛称があります。
元々は藤子不二雄A『魔太郎がくる!!』の主人公に似ていることから「魔太郎」と呼ばれていますが、近年の際立った強さもあり、最近は「魔太郎」より「魔王」と称されることが多いです。
棋王戦第1局こそ敗れたものの、第2局では、まさに「魔王」というべき強さで、午前中に優勢、そのまま圧勝しました。
1勝1敗で迎える第3局は勝利した方が王手をかけることができる大事な1局です。
さあ、棋王戦第3局でも「魔王」というべき強さを見せることができるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/kiou/kifu/46/kiou202103070101.html

ということで、将棋です。
先手の渡辺棋王は横歩取り青野流を採用します。
最近、青野流対策として2二歩が登場し、いかにも屈服形で指しにくいのですが、これが有力のようで採用数が減っている印象があります。
ただ、本局の後手番糸谷八段は2二歩を採用せず、横歩を取ってから高飛車に構えます。
その飛車を渡辺棋王は追い、糸谷八段は飛車を大きく動かしますが、1四飛車が痛恨のミスでした。
ただのところに2四歩と緩衝材を置くのが軽手で、これで糸谷八段は困ってしまいます。
以降は優勢な渡辺棋王がいかにして決めるかですが、安全勝ちを目指したためか、糸谷八段の剛腕が怪しく迫ります。
4八歩という怪しい歩で先手陣に隙を作ると、狭いとことに飛車を打ち込みます。
少し駒損を回復してから、112手目にただのところに桂馬を跳ねます。
渡辺棋王は同歩と応じますが、この瞬間だけ評価値が互角に戻ります。
ただ薄い互角だったようで、すぐに渡辺棋王勝勢に振れました。
糸谷八段は先手玉に嫌味を付けながら粘りましたが、133手まで勝ち切り、これで2勝1敗と9連覇に王手をかけました。

第4局は3月17日(水)、東京都渋谷区「東郷神社」で行われます!
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