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第78期順位戦【A級最終一斉対局】 [将棋]

注目は残り1つの降級争いです。

〔対戦表〕
https://www.shogi.or.jp/match/junni/2019/78a/index.html

名人挑戦者は7戦目に決まっており、今期圧倒的な成績を残している渡辺明三冠です。
残る注目は全勝なるかどうかですが、最終戦の三浦弘行九段との一戦はあっさり渡辺三冠が勝利し、見事に全勝での名人挑戦を決めました。
これでB級1組、A級と連続しての全勝という快記録を達成しました。

残留争いですが、降級の1人目は久保利明九段で決まっています。
残り1枠に入る可能性があるのは、佐藤天彦九段、糸谷哲郎八段、木村一基王位の3人です。
全員が勝てば順位最下位の木村王位が落ちます。だれか1人だけ負ければ、その負けたひとが落ちます。
2人負ければ順位の争いです。最終節で3名の直接対決がないので、自分との勝負です。
対局終了順に書くと
勝つしかない最下位の木村王位は広瀬章人八段と対戦し、矢倉模様の中盤から鋭い踏み込みで押し切り、残留に望みをつなぎます。
前名人の佐藤天彦八段は稲葉陽八段と対戦し、最近は不調でしたが竜王戦とはうってかわって快勝し、残留を自力で決めました。
残るは糸谷哲郎八段です。すでに降級が決まっている久保利明九段と対戦し、穴熊対藤井システムの戦いとなり、中盤で抜け出します。
久保九段の粘りに合いますが、終盤で指しにくい手を指しきって、これまた自力で残留を決めました。
結果として、4勝5敗にもかかわらず、順位が最も低い木村王位が2人目の降級となりました。
来期の再起を願いたいです。
お互いに残留が決まっている同士の対戦となった羽生善治九段と佐藤康光九段との一戦は、これで通算162局目です。
歴代4位タイとなり、お互いにA級残留を決めているので来年度に単独4位となるのは確定です。
それだけ長年第一線で活躍を続けてきた証です。
さて、レジェンド同士の対戦が最後の終局となり、終盤で羽生九段が抜けだしますが、佐藤康九段が1分将棋で角ただ捨ての鬼手ひっくりかえして来期3位を確保しました。

来月はいよいよ名人戦です!
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