SSブログ

第46期岡田美術館杯女流名人戦第3局(里見香奈女流名人VS谷口由紀女流三段) [将棋]

※2月11日(祝・火)の対局です。

里見香奈女流名人の2勝で迎えた第3局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/

谷口女流三段は里見女流名人と分が悪いです。というより1勝11敗と完全に圧倒されています。
将棋世界でのインタビューでも、里見女流名人とのはあらゆる面で差があることを認めていて、4局目にいくことが目標となっているぐらいです。
挑戦者なのだから謙遜する部分はあると思いますが、謙遜しすぎると悲観的になり、見えるべき手が見えなくなることがあると思います。
第1局目でも、里見女流名人の攻めを交わそうとして、逆に一気に潰されてしまいました。
里見女流名人に対する信用というか、圧倒されてきたマイナスの記憶が差し手に影響を与えているとしたら残念なことだと思います。
ひとつ勝てば伸び伸び指せるようになると思います。今回は「内容より結果を」と決意しているだけに、結果がひとつ出ればまた変わってくるかもしれません。
さあ、谷口女流三段は待望のシリーズ1勝目を上げることができるでしょか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/kifu/46/joryumeijin202002110101.html

ということで将棋です。
先手谷口女流三段の中飛車に、後手里見女流名人は相振り飛車を選びます。
飛車の位置を比べると、先手と比べて後手の方が玉に近いです。
その分だけ、攻め合いになったときに後手が早くなる可能性があります。
評価値も後手やや有利を示し続けます。
小競り合いがひと段落した段階で、里見女流名人は悠々と飛車を下段まで引きます。
この局面が一番評価値的には接近した瞬間となりました。
谷口女流三段は金を引いてさらに駒組みを進化させよとしますが、本格的に仕掛けられて劣勢に追い込まれます。
谷口女流三段は拠点に銀を打ち込みますが、里見女流名人はその銀を相手にせず金を寄せます。
こうして攻撃陣を重くするのが、アマチュアも見習いたい受けのかたちです。
以下は先手玉をノータイムで寄せきり、持ち時間3時間のうち1時間以上を残す圧勝となりました。

里見女流名人は3勝0敗のストレートでタイトルを防衛し、女流棋戦史上初の11連覇を達成しました。
里見女流名人おめでとうございます!
nice!(7)  コメント(1) 
共通テーマ:趣味・カルチャー