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第69期大阪王将杯王将戦第4局(渡辺明王将VS広瀬章人八段) [将棋]

渡辺王将の2勝1敗で迎えた第4局です。

〔中継サイト〕
http://mainichi.jp/oshosen/

広瀬八段はどちらかというと自虐キャラです。
昨年の話ですが、竜王戦で3連敗したあと、記者に「最後の免状署名に行ってきます」と話したそうです。
免状には名人と竜王が並んで署名します。
つまり、前述のコメントは(もうすぐ4敗して失冠するか免状署名ができなくなる)という意味です。その自虐トークのとおりに、竜王戦も敗れてしまいました。
朝日杯オープン戦の決勝で藤井聡七段と対戦し、敗れたあとも「藤井さんを応援している皆さんと、ひとりぼっちの私」と自虐ネタを披露しています。
ブログでは、棋士らしい控えめな記事で、普通の範囲内なのですが、なんとなくトークが地のような気がします。
自虐がいい方面にでればよいのですが、王将戦第3局でも中盤から終盤の入口まで渡辺王将を圧倒しながら、最後に局面を悲観しすぎて勝ちに繋がる手を逃してしまいました。
王将戦第4局の前夜祭では、「自虐的にならないように」とのコメントを発しているようです。
そんな自虐の顔を脱ぎ去って、広瀬八段は最後まで強気の将棋を指すことができるでしょうか!

〔棋譜〕
https://mainichi.jp/oshosen-kifu/200220.html

ということで将棋です。
先手広瀬八段の矢倉に対し、渡辺王将は雁木で対抗します。
8六歩を早々につき捨て、1歩を犠牲に得た手得を活かして攻めていきます。
ただ桂馬と角の効きだけが頼りなので軽く、受け止められると辛くなります。
2日目に入り、広瀬八段が反撃します。
駒の損得は歩だけなのですが、歩の数が先手側に偏り、後手陣は歩の防御壁がないので先手の攻めがダイレクトに響きます。
形勢不利を自覚したのか、渡辺王将は終盤になって、アクロバットな勝負手を連発します。
一瞬だけもしやの局面はありましたが、広瀬八段は最後まで逆転を許しませんでした。

これで2勝2敗のタイです。
第5局は、3月5日に大阪市「KKRホテル大阪」で開催されます!
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