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第47期棋王戦第4局(渡辺明棋王VS永瀬拓矢王座) [将棋]

渡辺棋王の2勝1敗で迎えた第4局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/kiou/

将棋のタイトル戦といえは和服ですが、最近の永瀬王座はスーツを着用しています。
「将棋に集中したい」という理由だったと思います。
タイトル戦のスーツといえば、第1期竜王戦の島朗が有名です。
後日のインタビューでは「和服の着付けができなかった」からスーツ着用を宣言したようですが、宣言したからにはいいスーツを着なければ、という理由で「アルマーニのスーツ」になったようです。
永瀬王座が着用しているのは、いつも通りのスーツのように見えます。
将棋は文化的側面もあるので、個人的にはプロとして和服着用に慣れて欲しいのですが、いかがでしょうか?

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/kiou/kifu/47/kiou202203200101.html

渡辺棋王の先手で始まり、戦型は矢倉となりました。
とはいえ、現在の矢倉は組み合うことはなく、序盤から激しく動きます。
後手の永瀬王座は陣形を引く構えて、1三角と覗いて角交換を目指します。後手は陣形が低い分だけ角の打ち込みに強いというのが主張です。
先手は角交換を許す代償に銀を4段目まで進出すると、次に渡辺棋王はB面作戦として7四歩と打ちます。
永瀬王座は手に乗って元気よく桂馬を跳ねますが、これが結果的には悪手になってしまったようです。
6六歩と催促されると、後手には4四桂の傷があるだけに忙しいです。
渡辺棋王は後手の攻めを丁寧に受けて、4四桂の手番が回ると一気に寄せていきます。
永瀬王座は王手龍取りをかけさせてまで粘りますが、最後は即詰みに打ち取られて115手まで投了です。

これで3勝1敗となり、渡辺棋王は節目の10連覇を達成しました。
おめでとうございます!
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第71回NHK杯将棋トーナメント(豊島将之九段VS松尾歩八段) [将棋]

お互いに初優勝を目指します。

〔主催者HP〕
https://www.nhk.or.jp/goshogi/shogi/

両者とも不本意な1年だったと思います。
豊島九段は藤井竜王にタイトル戦で3連敗し、タイトルを2つとも剝がされてしまいました。そうした中でJT杯では優勝し、NHK杯でも決勝進出するのは流石です。
松尾歩八段は13期連続して在籍したB級1組からしてしまいました。門番と呼ばれていただけに、無念さはひとしおだと思います。
松尾八段が新人王だったころ、酒の席のことではありますが、先崎学に目標を聞かれて「自分は上を目指して、とにかく行ける所まで行ってみようと思っています」と答えて先崎学に叱られたエピソードがあります。
NHK杯は全棋士出場のトーナメント戦なので、優勝すれば間違いなくトップです。
さあ松尾八段は豊島九段相手に勝利し、初優勝を飾ることはできたでしょうか!

〔棋譜 ※徹底解説!将棋の定跡 様より〕
https://www.youtube.com/watch?v=8yDsloVoyE8

ということで、将棋です。
戦型は、いまや相居飛車の王道とも言える相掛かりとなりました。
序盤はよくある形ですが、中盤で後手豊島九段が横歩を取り不安定な飛車のまま頑張ります。
松尾八段も顔面受けで飛車を楽にさせまんが、結果として飛車は8一に生還して後手が指しやすくなったと思います。
先手も玉頭方面から反撃しますが、玉が近いだけに反動が厳しかったです。
豊島九段は的確に反撃し、小駒で手厚く玉頭を制圧したところで松尾八段は投了しました。
豊島九段の完勝だと思います。松尾八段はあと一歩のところで涙をのみました。

豊島九段NHK杯・初優勝おめでとうございます!
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