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第47期棋王戦第3局(渡辺明棋王VS永瀬拓矢王座) [将棋]

渡辺棋王の2勝で迎えた第3局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/kiou/

将棋世界のインタビューで、渡辺棋王が若手棋士を集めて研究会をしたことが記事になっていました。
その結果は「余裕の負け越し」で、若手の新しい戦術に対して「そんな手はないでしょう」と否定している自分がダメで、時代に取り残されているのを実感したそうです。
130万の最新PCを導入し、流行りのDL系のソフトを導入し、インプットを増やしているのにも関わらず、感覚の違いはいかんともしがたいようです。
ベテラン棋士は渡辺棋王、羽生九段のように感覚の違いを自覚しながらあえて最新形を追い求めるのか、それとも佐藤康光九段のように独自路線を突き進むのか、そうした分かれ道なのかもしれません
さあ、渡辺棋王は最新PCでインプットした新たな作戦を披露することはあるでしょうか?

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/kiou/kifu/47/kiou202203060101.html

戦型は角換わりとなりました。
お互いに腰掛銀にした構えは、評価値的には0~±1とまったくの互角であり、互角ということは先手番の利が失われているということです。
このあたりが腰掛銀減少の理由なのかもしれません。
後手の渡辺棋王は1筋の位を取らせる代わりに先攻策をとります。筋違いに角を打ち、歩を捥ぎりながら銀交換を果たします。
評価値が大きく動き始めたのは、永瀬王座の4五歩を渡辺棋王が堂々と同歩と取った局面からです。
攻めを正面から受け止める王者の一手ですが、やはり危険だったようです。
渡辺棋王は歩を成りすてて飛車金両取りから飛車をボロっと取ることに成功しますが、4三角と絡まれて受けるのが難しくなります。
渡辺棋王は長考して2三銀と埋めますが、お代わりで絡まれると攻めを振りほどけません。
飛車打ちの王手から筋で攻めますが、これは最後のひとたちです。
冷静に交わした永瀬王座が87手まで勝利し、まずは1勝を返しました。
棋王戦第4局は、3月20日(日)に日光東照宮で行われます!
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