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第33期女流王位戦挑戦者決定戦(西山朋佳女流二冠VS渡部愛女流三段) [将棋]

渡部女流三段が白玲戦のリベンジに挑みます。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/

初代白玲位を争った両者ですが、結果は4-0で西山朋佳の圧勝でした。
何よりも本人が悔しかったと思います。
渡部女流三段は北海道出身で、2016年ころから同郷の野月浩貴八段の指導を受けるようになりました。
チェスの世界では、トッププレイヤーになるとチームを組んで対戦相手の研究をしたりコーチグをしたしていります。
野月八段もインタビューで「渡部女流三段を実験台に」という発言をしていますが、いままで将棋界は研究会はあるにしろひとりで棋力を伸ばすのが基本だっただけに、新しい取り組みだと思います。
実際に渡部女流三段の成績は向上しています。
さあ、白玲戦では一方的に押し切られた渡部女流三段ですが、女流王位戦の挑戦権を争う大一番で、逆襲の開始となるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/kifu/33/joryu-oui202203140101.html

ということで将棋です。
将棋は後手西山女流二冠の四間飛車穴熊に、先手渡部女流三段の居飛車銀冠の対抗形となりました。
渡部女流三段は自玉側から端棒銀による端攻めを敢行します。
銀香交換になっても、穴熊の香車をはがすのは大きいという大局観です。
西山女流二冠は渡部女流三段の誘いに乗りませんが、それならと渡部女流三段は歩をどんどん突き捨てて攻める姿勢を見せます。
しかし、中盤のねじり合いは西山女流二冠の方が上手でした。
渡部女流三段は玉頭で攻め込んでいたものの金銀四枚+飛車の堅陣の前にあとひと押しがなく、逆に反撃されると金銀が分散している薄さが目立ちます。
終盤になってからの西山女流二冠の寄せは正確でした。
2枚の飛車を縦横に配置し、かさにかかって攻め立てます。
持ち時間を半分以上残す快勝で、里見香奈女流王位への挑戦権を獲得しました。

第33期女流王位戦五番勝負は、4月26日(火)兵庫県姫路市「夢乃井」で開幕します!
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