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第33期竜王戦第3局(豊島将之竜王VS羽生善治九段) [将棋]

豊島竜王の1勝1敗で迎えた第3局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/ryuou/

豊島竜王は対人の研究会を行わないことで有名でした。
電王戦出場が契機となり、より強い相手との練習を選んだ結果だと記憶しています。
ところが今期前半に不調となり、原因不明のままもがき続け、ようやく復調の道筋がみえたころに、対人の研究会を復活させる意向を示しています。
研究会は仲の良さもありますが、お互いにメリットがある相手を選ぶことが多いそうです。
ベテランは若手から最新の研究を勉強し、若手はベテランの勝負術を学ぶなど、いろいろなパターンがあると思います。
永瀬拓矢二冠と藤井聡太二冠のように、純粋に強い相手を選ぶ場合もあると思います。
豊島竜王がだれを研究相手に選ぶのか、興味があるところです。
さあ第3局は豊島竜王の新研究の成果が見られるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/ryuou/kifu/33/ryuou202011070101.html

ということで、将棋です。
第3局は相掛かりとなりました。
先手の羽生九段は飛車を激しく動かして2歩得を果たしますが、それだけ駒組が遅れているので成否は微妙です。
時間の使い方からして、予定の手順ではなかったように思います。
さらに羽生九段は7七桂馬から端角というリスクをはらんだ手順に進みます。
羽生九段らしいといえばらしいです。
当然のように豊島竜王は反発し、形勢自体はよい勝負でしたが、角をぶつけたあたりで先手が形勢を損ねたようです。
苦戦の羽生九段ですが、綾を残しながら局面を複雑化し、豊島竜王が判断を誤った部分もあって逆転に成功します。
ですが、非常に細い逆転で、時間のないなか豊島竜王の攻めをしのがなくてはなりません。
そして、運命が分かれたのは163手目でした。
ここで9四角なら勝ち、それ以外なら負けという局面でしたが、この9四角は見えないです。
この手を逃した羽生九段は時間に追われ、負けの手順に踏み込まざるを得なくなります。
九死に一生を得た豊島竜王が勝ち、これで2勝1敗とリードしました。

竜王戦第4局は、11月12日(木)13日(金)に福島・穴原温泉 吉川屋で行われます!

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