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第11期マイナビ女子オープン第1局(加藤桃子女王VS西山朋佳奨励会三段) [将棋]

西山奨励会三段が初タイトルを狙います。

【中継サイト】
https://book.mynavi.jp/shogi/mynavi-open/

両者とも奨励会員ですが、西山が格上です。加藤は奨励会初段ですが、西山は奨励会三段リーグで戦っています。
しかし、女流棋戦になると加藤女王が圧倒的です。
マイナビ女子オープンでも現在4連覇中で、今期防衛すれば本気戦における初代永世称号を得ることができます。
また、加藤女王は女流王座も4期獲得しており、すでにタイトル8期です。
この経験が大きいのか、西山奨励会三段の初タイトル戦である2014年女流王座戦では、加藤女流王座(当時)が3連勝しています。
なお、両者の女流棋戦での対戦はこのタイトル戦のみです。
しかし、普通に考えれば、西山奨励会三段が格上になるはずです。
さあ、西山奨励会三段は、初タイトルを獲得することができるでしょうか!

【棋譜】
https://book.mynavi.jp/shogi/mynavi-open/result/11/mynavi201804100101.html

ということで、将棋です。
先手西山奨励会三段のノーマル四間飛車に、後手加藤女王は昔懐かしの天守閣美濃で対抗します。
お互いにじっくり囲いあってから先手から仕掛けますが、やや無理気味で、後手が銀得という大きな成果を挙げます。
不利を自覚した西山奨励会三段は、端から手を付け、激しく迫ります。
こうした勝負術で、何度も逆転してきました。
先手の豪腕が見られるかと思いましたが、百戦錬磨の加藤女王は冷静でした。
最後はきっちりと先手玉を即詰みに討ち取り、まずは完勝といっていい内容だと思います。
西山奨励会三段はやや自爆したような印象です。

五番勝負第2局は、今月25日(水)に山梨県甲府市「常磐ホテル」で行われます!
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【書評】野田峯雄『破壊工作』 [書評]

大韓航空機爆破事件の真相に迫ります。


破壊工作―大韓航空機「爆破」事件の真相! (宝島社文庫)

破壊工作―大韓航空機「爆破」事件の真相! (宝島社文庫)

  • 作者: 野田 峯雄
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2004/04
  • メディア: 文庫



著者はノンフィクション作家です。
金賢姫の証言に疑問をもち、彼女と主犯とみられている金勝一の足取りを追い、取材を重ねます。
国内の関係者にも取材を重ね、疑問点や解明されていない点をあぶりだしていきます。
読み物としては面白いですが、正直に書くと、あまり素直には受け取れないかなあというのが実感です。
ただ、最後の結論部は、意表をついて面白いです。

ノンフィクション好きのひとのために!
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【公募情報】ゴールド川柳~あなたと金の2018~ [公募情報]

キャピタル・エフ株式会社が金に関する川柳を募集しています。

【主催者HP】
http://goldfes.jp/senryu/

グランプリは純金10gです。
昨年の応募総数は5175句ですから、なかなかの倍率だと思います。
昨年の受賞作を見ると、中には政治的な川流も含まれており、ある種の自由さを感じます。
他の公募では弾かれても、この公募ならいける、という川柳もあるかもしれません。
応募締切は平成30年6月1日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:川柳
テーマ :金
グランプリ:純金10g
応募締切:平成30年5月31日
応募方法:インターネット

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【書評】東野圭吾『禁断の魔術』 [書評]

ガリレオシリーズの短編を長編化した小説です。


禁断の魔術 (文春文庫)

禁断の魔術 (文春文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/06/10
  • メディア: 文庫



これは、創作過程が分かりやすい作品です。
本作のテーマはレールガンです。
軍事技術として活用されつつありますが、個人で使用するには装置が巨大で、大電力を消費するため連射ができず、おまけに巨大さゆえに狙いを定めるのが困難などといった凶器として使用するには悪条件がそろいすぎています。
唯一の長所は、飛距離と威力です。
この小説が成り立つためには、「レールガンが凶器として最適となる状況」かつ「個人がレールガンを持つことができる設定」という解法が極めて困難な連立方程式を解かなくてはなりません。
それを成し遂げたのが、本作です。
奇抜なアイデアを作品化するためには何が必要となるのか、教えてくれる作品だと思います。

ガリレオシリーズファンのために!

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【公募情報】川端康成青春文学賞 [公募情報]

茨城市制施行70周年記念事業としての募集です。

【主催者HP】
http://www.city.ibaraki.osaka.jp/kikou/shimin/bunka/menu/kawabata/bungakusyo/bosyu.html

川端康成は言わずとしれた文豪で、ノーベル文学賞受賞者です。
子供の頃に過ごしたのが茨木市ということで、「青春文学賞」となったのだと思われます。
川端康成だから純文学限定かと思いきや、募集要項にはジャンル不問もあります。ショートショートも可だそうです。
応募に際してのQ&Aもありますので、そちらも参照してください。
制限枚数は原稿用紙換算10枚~30枚。応募締切は平成30年6月30日です!

<募集内容抜粋>
募集内容:短編小説
テーマ :不問だが「みずみずしい感性で青春を描いた物語を期待」
大  賞:50万円
制限枚数:原稿用紙換算10枚~30枚
応募締切:平成30年6月30日
応募方法:メール、インターネット

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最近の日常【平成30年4月上旬】 [日常]

〔実験的に短期睡眠をした話〕
ネット情報だが、人間が最も生産性が高まる睡眠は短期連続らしい。
2時間ほどの睡眠を2回と、昼寝を30分。
最初の2週間はつらいが、慣れると活動時間が長くなり、脳もさえてシャキっとするらしい。
ということで試してみた。
1時間ほどの睡眠で起きたけど、することがなくてトイレに行き、また1時間寝て起きてトイレに行き……を繰り返す。
という話を職場の同僚の女性にしたところ「それってただの頻尿じゃない?」と言われた今日このごろ。

〔芯が折れないシャープペンシルの話〕
自分は筆圧が高い。スコアラーで0.3㎜シャーペンを使っているが、ポキポキ折れる。
けっこう支障になっているので、少し値段は張るが、芯が折れないシャープペンシルを購入してみた。
銀色の筒が伸びて芯をガードし、書き進めると筒が芯と同じように縮んでいく仕組みになっている。
最初は違和感があったけど、慣れると、これはすばらしい発明だね。感心しました。
けっこう昔からあるらしいけど、早く使い始めていれば良かった。
そのくらい優れものです。
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【書評】海野凪子・蛇蔵『日本人の知らない日本語4』 [書評]

爆笑、日本語コミックの第4弾です。


日本人の知らない日本語 4 海外編 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)

日本人の知らない日本語 4 海外編 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)

  • 作者: 蛇蔵
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー
  • 発売日: 2013/07/30
  • メディア: 単行本



第3弾で日本語学校編はひとだんらくして、第4弾では海外の日本語学校を取材しに歩きます。
世界によって様々な授業があり、多彩な日本語?に出会います。
カタカナにふりがなをふる(しかも別の文字)話とか、中世の貴族が山下を地下牢に閉じ込めて、次々と山下になっていく話とか、ちょっとした勘違いから奇妙な世界に迷い込む話が満載です。
各国の風習も軽く知ることができます。

『日本人の知らない日本語』シリーズのファンのひとたちのために!
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【公募情報】第15回箸川柳 [公募情報]

大賞賞品は箸職人が作るオリジナル携帯箸「かっとばし!!八四郎」セット

【主催者HP】
https://ssl.hyozaemon.co.jp/senryu/15kobo.html

大賞賞品名に?と思われた方は多いと思います。
この商品は折れたバットの再利用品で、プロ野球チームのロゴが入っています。
バットなので「かっとばし」というわけです。
高額商品ではありませんが、プロの選手が使ったバットが原材料だと思うと、希少価値を感じます。
応募締切は平成30年6月10日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:川柳
テーマ 箸と食にまつわるエピソード
大  賞:箸職人が作るオリジナル携帯箸「かっとばし!!八四郎」セット
応募締切:平成30年6月10日
応募方法:インターネット
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創作状況【4月上旬】 [ぼくの公募状況]

休日出勤に職場泊まり込みに……。

【メルマガ原稿】
 今月のメニューはこちらです。
◆創作に役立つ書籍紹介(第11回)
 ~李白の巻~
◆リアルタイム企画・TO-BE小説工房に挑戦中(第36回)
◆公募情報数点
 創作に役立つ書籍紹介では、なんと李白を取り上げます。
 どんなジャンル・時代の創作物でも、つながる部分はあるものです。
 メルマガ登録はこちらから。もちろん無料です!
 http://www.arasuji.com/saitomagazine.html

【小説現代・ショートショートコーナー】
 先月は投稿できず。作品はあったのだが、印刷するために家に帰ることができず。
 まあ、そんなときもあるものです。

【TO-BE小説工房】
 小説現代と同じく、作品を書いたのに投稿できず。皆勤賞といきたかったけど、仕方がない。
 気を取り直して、今月の作品に取り組む。
 アイデアをずっと練ってきたおかげで、一気に書くことができた。まあ、自分が好きな超絶ブラック作品なので、採用されることはないとは思うが。

【星新一賞】
ボツ作なのに校正する。どこかで使うかもしれないので。
新たにもう1作書き始める。元アイデアは同じだが、そこからいろいろと派生して、完全なる別作品。
ただその星の文化を書かないといけないので、1万字に収まるのか、という問題が。
現在6000字程度。

【北区内田康夫ミステリー文学賞】
寝かし中です。マニアックなネタです。

【福島正実SF童話賞】
過去作品の修正中ですが、時間が取れない。

【ミステリーズ!】
連作2つめに取り掛かりたいけど、まだアイデアのみの段階。順番に取り組みます。

【FACEBOOK】
友達募集中です!
https://www.facebook.com/profile.php?id=100007879718530
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【掌編】齊藤想『失格』 [自作ショートショート]

TO-BE小説工房(第36回)に応募した作品です。
テーマは「星」でした。

―――――

『失格』 齊藤想

 ファミリーレストランの客席に設置された丸時計は、深夜〇時を越えようとしていた。
 静かというよりけだるい空気が漂う空間で、いたいけな少女は、四十代になるマネージャーの前で泣き続けていた。声を漏らさないように口元をハンカチで覆うが、全てを隠しきれるわけではない。
 彼女は、先ほどから同じ言葉を繰り返している。
「私、引退したいんです」
 彼女の名前は濱田風香で、大人数で活動するアイドルグループに所属している。人気グループとはいえテレビやメディアで取り上げられるのはごく一部で、大多数は、人気メンバーが忙しいときの人数合わせとして扱われている。
 それでも、両親は、自慢の娘が雑誌に乗ったと喜んでくれた。
 それを引退するという。
「卒業、したいのかな?」
 マネージャーが確かめるように言うと、風香は「引退したいんです」と繰り返した。きっぱりとした言い方だった。
 風化は吉岡栞里の名前を出した。栞里はグループの中心メンバーで、ファンによる人気投票一位の常連だ。
「茉里たちはグループの太陽です。輝いています。テレビにラジオに撮影にと引っ張りだこで、休む暇もありません。私も頑張れば太陽になれると思っていた。もっと輝けると信じていた」
 少女はハンカチを握る手に力を込めた。きっと泣きたいのを我慢しているのだろう。負けた自分を情けなく思っているのだろう。
 マネージャーの高梨は、風香の震えが収まるのを待った。
「けど、私は単なる六等星にすぎません。小さな星は決して太陽になれない。そう気がついてしまったのです」
 いわるゆる心が折れた、という状態だ。マネージャーはため息をついた。高梨は新入社員ではない。それなりの経験を積んでいるし、担当したタレントも一人や二人ではない。こういうときの対処は心得ている。
「風香はオリオン座を知っているかい。冬の星座で、三つ並んだ星が有名な星座だ」
 風香は小さく首を縦に振った。もちろん、の意思表示だ。
「オリオン座には夜空にひときわ輝くベテルギウスやリゲルのように有名な星もあるが、大多数は世間に知られていない。あの三ツ星の名前を知っている日本人がどれだけいると思うかい。それでも、有名なオリオン座の一部となっていることで、世界中のひとたちに親しまれている。次に、風香はおおいぬ座のことは知っているか?」
 今度は首を横に振った。
「オリオン座と同じく冬の星座で、全天で最も明るいシリウスを引き連れているが、こちらはまったく知られていない。シリウスはともかく、その隣にある小さな星など、だれも目にとめない」マネージャーは少し間を置いた。「同じ星なのにね」
 風香は少し迷っているようだった。目が揺らいでいる。
「つまり、ぼくが言いたいのは、有名な星座に所属していることを幸せに感じて欲しいということだ。だれもがシリウスやペテルギウスになれるわけではない。だけど、それが全てではないんだ」
「私なんて……」
「一等星だけで星座は描けない。夜空には、いろいろな星があるんだ」
 風香は小さくうなずいた。
 実のところ、アイドルは使い捨てだ。人気がなくなれば、彼女たちは「卒業」という美名の元に消えていく。だから、アイドルは恒星ではなく流れ星だ。マネージャーだって彼女に「君はもうすぐ燃えつきるんだよ」と教えてあげたい。だが、組織人として、その言葉を口にすることはできない。
 彼女は芸能事務所の飯の種だから。
「もうすぐ、ふたご座流星群の季節ですね」
 風香は窓の外を見ながらつぶやいた。高梨はほほが緩むのを感じた。風香は高梨が言いたいことを悟ってくれたようだ。
「私、星について勉強します。大学に通って何か資格を取って、うまくいけばバラエティに進出して、それができなくても新しい仕事を始めて……」
 風香のおしゃべりは止まらない。彼女は気がついてくれた。いまのままでは燃え尽きる流星だが、努力次第で何回でも地球を訪れる彗星になれる。
 会社の利益を考えるなら、いまのままで良い。それでも、彼女の幸せを願う気持ちを捨てられない。
 マネージャー失格かな、という言葉を、高梨は無糖のエスプレッソとともに飲み込んだ。

―――――

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