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第5期叡王戦第9局(永瀬拓矢叡王VS豊島将之竜王) [将棋]

3勝3敗2分のタイで迎えた決着局です

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/eiou/

叡王戦は七番勝負ですが、持将棋が2回あっためついに第9局に突入です。
空前絶後の激闘となったため、特別ルールが制定されました。
・千日手は成立時刻にかかわらず原則として即日指しなおし
・持将棋も成立時刻に関わらず、原則として即日次局を行う。
・第9局の先後は振りごまで決定。
・第9局の持ち時間は、後手番が3、5、6時間より選択
将棋界は伝統的に詰めが甘く、複雑な事案が発生したらその場で考えるところがあります。
今後、他の棋戦でも持将棋や千日手が続くような事案が発生したら、おそらく叡王戦の規定が前例となり裁定されるのでしょう。
こういう想定の甘さは、棋士が運営する弱さだと思います。
さあ史上初の第9局です。この歴史にのこる激闘の最後の勝者はどちらになるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/eiou/kifu/5/eiou202009210101.html

ということで将棋です。
先手は豊島竜王。スラスラと角換わりに進みますが、お互いにクラシカルな5二金型を採用します。
いまとなっては珍しく、斬新な思いがします。
そこから豊島竜王は金を寄せて玉を固め、永瀬叡王は金を開いて通常形に戻してから銀2枚を並べ、先攻します。
豊島竜王は59手目にガツンと銀をぶつける強手を放ちますが、ここからの数手が勝負所だったようです。
永瀬叡王は早逃げしますが、すかさず2三に歩を垂らされて、局面としては互角でも後手が勝ちにくい形かと思います。
感想戦で変わる手も検討されましたが、なかなか難しいようです。
永瀬叡王もあえてと金の効きのあるマスに銀を引くなど鬼手を放ちますが、冷静に対処さえれて依然と豊島竜王優勢です。
74手目に6七歩と金の頭を叩いて打診する勝負手があったようですが、これを逃してからは完全に先手ペースとなります。
111手まで豊島竜王が勝ち、史上初の第9戦までもつれ込んだタイトル戦となりましたが、これで4勝3敗2持で豊島竜王の奪取となりました。
永瀬前叡王は王座の1冠に後退し、豊島竜王は2冠に復帰しました。

豊島叡王おめでとうございます!

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