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第61期王位戦第2局(木村一基王位VS藤井聡太七段) [将棋]

藤井聡太七段の先勝で迎えた第2局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/oui/

師弟関係というと、杉本昌隆七段と藤井聡太七段がよくメディアで取り上げられます。タイトル戦に向けて値段の張る和服を師匠がプレゼントしたかと思えば、タイトル戦の食事は主催者持ちだから値段は気にするなというアドバイスを送ったりしています。
ちなみにタイトル戦は記録掛かりの食事も主催者持ちで、記録掛かりが四千円を超すうな重を頼んだことも一部で話題になりました。
こうして杉本・藤井ペアは様々な話題を提供していますが、師弟関係でいえば木村一基王位と高野智史四段もなかなかのものです。
高野四段の師匠への憧憬の念が強く、「いつまでも強い師匠でいてほしい」とのコメントはなかなかでてこないと思います。
深浦康市九段と佐々木大地五段の師弟関係も、友達のような先輩後輩のような感じがあり、共同でツィッターを開設しています。
これが、いまの時代の師弟関係なのかもしれません。
さあ、木村一基王位は、弟子の高野智史四段に強い師匠を見せることができるでしょうか


〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/61/oui202007130101.html

ということで、将棋です。
先手木村一王位となれば、戦形は得意戦法の相掛かりです。王位獲得の原動力となった作戦でもあります。
序盤の時間の使い方を見ると、先後とも研究ではなく、早々に力戦系になったものと思われます。
二日制とはいえスローペースの将棋となりますが、二日目から木村調がでます。
後手の端攻めに堂々と同香ととり、その後、後手が龍を作りますが2九飛車引きで撤退に追い込みます。
ここから先手のターンです。
金得の木村王位が分かりやすい攻めで優位にたち、85手目から決めに行きますが、藤井聡七段の粘りに時間が徐々に削られていきます。
しかし、129手目に9七銀と退路を開けるようになると変調です。すかさず9八金と封鎖され、受けが厳しくなります。
1分将棋のたたき合いは、藤井聡七段の強みが生きる展開です。
逆転した藤井聡七段は確実に玉を安全な方に逃がし、勝つ見込みのなくなった木村王位は潔く投了しました。
木村王位からすれば持ち味を発揮して優勢に立っただけに、悔しい敗戦だと思います。藤井聡七段としては王位獲得に向けて大きな一勝です。

第3局は8月4、5日に、兵庫県神戸市で行われます!

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