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第61期王位戦第1局(木村一基王位VS藤井聡太七段) [将棋]

最年長VS最年少という話題性十分の組み合わせとなりました。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/oui/

藤井聡太七段は快進撃を続ける18歳です。
木村一基王位は47歳で、タイトルホルダーでは断トツの最年長です。
ただでさ藤井聡七段のダブル・タイトル戦で注目が集まるのに、タイトツ保持者が昨年涙の初タイトル獲得となった木村王位ですから、注目の的になること必死です。
木村王位は中学三年生の娘がいます。挑戦者は娘と三学年しか違いがありませんが、
「将棋の世界と一般の世界では感覚にズレがあるかもしれないですけど、彼はもう子供ではないです。実力通りに勝ち続けている人。若いからどうこう、というのはないです」
と言い切っています。
勢いと若さのある藤井聡七段有利と見るのが普通ですが、ここは千駄ヶ谷の受けしである木村将棋の真骨頂を見せてほしい部分もあります。
早指しのAbemaTVトーナメントで両者は対局し、軍配は藤井聡七段に上がったものの、受けの妙技で木村九段(当時)も一勝を挙げています。
苦手意識はまだないと思います。
さあ、注目の第一局の結果は、どうなったでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/61/oui202007010101.html

ということで、将棋です。
先手は藤井聡七段。後手番になった木村王位は、藤井聡七段の得意戦法である角換わり腰掛銀を正面から受けて立ちます。
しかも6六歩と4四歩を付き合う同型です。
こうなれば争点があるので、先手から仕掛けるのが普通です。ここで千駄ヶ谷の受け士の異名を取る木村王位がどう受けるかですが、なんと5二玉とよります。
6三銀打ちの筋を受けるためとはいえ、かなり思い切った手です。
ここから藤井聡七段の猛攻が始まります。
木村王位も馬を成りこんで一手の余裕があればという局面を作りますが、その余裕を藤井聡七段が与えてくれません。
追い込まれる木村玉ですが、3一金、3一桂馬などのただ捨ての妙手でしのぎ、寄りそうでよりません。
評価値も少し先手有利で踏みとどまっています。
これぞ木村将棋ですが、コンピューターによると82手目の2三桂馬が疑問だったようです。
ここで1四銀ならまだ頑張れたようです。
以降は藤井聡七段が流れるような手順で後手玉を追い詰め、95手まで藤井聡七段が先勝しました。
一方的な将棋に見えますが、受けの妙技が次々と飛び出す好局だったと思います。

第2局は7月13・14日(月・火)に北海道札幌市厚別区「ホテルエミシア札幌」で行われます!
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