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第70期王将戦第1局(渡辺明王将VS永瀬拓矢王座) [将棋]

四強激突の第4幕の始まりです。

〔主催者HP〕
http://mainichi.jp/oshosen/

いまの将棋界の中心は、豊島竜王、渡辺名人、永瀬王座、藤井二冠の4人です。
今年度は4者の番勝負が増えていますが、結果は以下の通りです。

名人戦 豊島● - 〇渡辺
棋聖戦 渡辺● - 〇藤井
叡王戦 永瀬● - 〇豊島

いずれも防衛失敗で、豊島竜王、渡辺名人、永瀬王座はそれぞれ1敗北。藤井二冠だけ勝ちっぱなしですが、4強の争いにはまだ1度しか顔をだしていません。
まだまだこの状態は続きそうです。
渡辺王将は永瀬王座とは棋王戦で番勝負を争ったことがあります。
ただそれは3年前であり、渡辺棋王は絶不調、永瀬七段(当時)もまだ本格化する前で、あまり参考になりません
お互いに新鮮な気持ちでの番勝負になると思います。
四強の争いを盛り上げるためにも渡辺王将としては負けられないところだと思いますが、防衛に向けて先手を取ることはできたでしょうか!

〔棋譜〕
https://mainichi.jp/oshosen-kifu/210110.html

渡辺王将の先手となり、戦型は角換わりとなりました。
そこから後手は待機戦術~先手桂捨てから桂馬を取り返す猛攻の形となります。
これは指定局面からの研究勝負となります。
自身の前例に藤井聡太二冠が採用した手をミックスさせてから未知の局面となりますが、お互いに研究済みなのか一回だけ長考を挟んだもののそれ以外は時間をつかわずにどんどん進みます。
お互いに長考が目立ってきたのは70手目以降からです。
先手の攻めは細いですが、後手玉の不安定さはそれ以上で、評価値は互角でも後手側の苦労が絶えないのがこの形です。
評価値的に差が付き始めたのが88手目です。飛車の王手に対して歩で叩くか叩かないかの差ですが、ここからは先手有利が拡大していきます。
やや苦しい永瀬王座は88手目に怪しい歩を放ちますが、渡辺王将は決着をつけるべく踏み込みます。
後手玉を受けなしに追い込み、あとは先手玉が詰むかどうかですが、渡辺王将は玉の安全度を正確に見切っていました。
永瀬王座は残り3分まで考えましたが先手玉は詰まず、125手までまずは渡辺王将が先勝しました。
第2局は1月23、24日に大阪府高槻市「山水館」で行われます!
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