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第47期女流名人戦第1局(里見香奈女流名人VS加藤桃子女流三段) [将棋]

加藤女流三段が女流名人初挑戦です。

〔主催者HP〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/

加藤桃子は2018年度まで奨励会員だったので女流名人戦の参加資格がありませんでした。
それが女流棋士となり、2019年度に女流名人戦の予選に参加して見事に突破すると、2020年度に初参加の名人戦リーグでも全勝でかけぬけて女流名人挑戦を決めました。
ライバルであり、やや対戦成績で押されている伊藤沙恵女流三段にも勝利していますから立派だと思います。
相手は女流名人戦11連覇中の王者です。
さあ、初となる女流名人戦の舞台で、加藤女流三段はどのような将棋を見せるでしょうか?

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/kifu/47/joryumeijin202101170101.html

ということで、将棋です。
里見女流名人が後手番となれば、エース戦法であるゴキゲン中飛車です。対する先手の加藤女流三段は、超速から銀対抗へと進みます。
後手がスラスラと駒組を進めるのに比べ、7一玉で止めている珍しい形を警戒したのか、加藤女流三段は小刻みに時間を使います。
戦いが始まったのは35手目頃からです。
5六に強情に居座る5六飛車を真っ向から否定すべく、加藤女流三段が5五歩と封鎖します。
ここで里見女流名人はただでさえ5七に金がでてきそうなところに歩を打つ驚きの一手を放ちます。
どうもこの手が最善だったようです。
駒得ながら先に飛車を成り込まれて苦戦を意識したのか加藤女流三段は曲線的に粘りの手順に入ります。
しかし、銀取りを放置して唯のところに打つ5八歩がこじゃれた手で、紛れを赦しません。
勝勢になった里見女流名人は確実な手を積み重ねて、まずは90手まで制勝しました。

第2局は1月24日(日)に島根県出雲市「出雲文化伝承館 松籟亭」で行われます!

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