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第69期大阪王将杯王将戦第6局(渡辺明王将VS広瀬章人八段) [将棋]

渡辺王将の2勝3敗で迎えた第6局です。

〔中継サイト〕
http://mainichi.jp/oshosen/

王将戦の名物といえば、勝者罰ゲームと言われる仮装写真です。
勝者は各地の名物を模した仮装をさせられ、当日と翌日の2枚撮影されます。
ここ数年は抑え気味でしたが、渡辺王将がノリノリということもあり、今年は爆発気味です。
第4局にいたっては、箱根大名行列と称して勝者の広瀬八段にコントで使われそうなチョンマゲ鬘を被らせ、翌日はオファーもないのに日の丸マントを翻しながら聖火リレーの練習です。
予算が限られるなかで期待されるスタッフも大変だとは思いますが、ぜひとも続けて欲しい「罰ゲーム」です。
さあ、第6局で罰ゲームを受けるのは、どちらの棋士でしょうか!

〔棋譜〕
https://mainichi.jp/oshosen-kifu/200313.html

先手は広瀬八段です。
戦形は本命中の本命である角換わりとなりますが、広瀬八段の対渡辺用の作戦が発動します。
17手目の1五歩です。
ここで端歩を突き越すのは駒組みがおくれる恐れがあり、右玉に囲われると空振りになりますが、それこそ広瀬八段の狙いだったと思います。
渡辺王将は右玉に構えることが少ないです。おそらく右玉を強要し、経験の少ない形に持ち込もうとしたのだと思います。
いかにも人間同士の勝負です。
渡辺王将は右玉に囲ますが、実際に戦いが始まると先手有利に振れていき、1日目ではっきり先手有利になります。
2日目のAMは長考合戦。
77手目の5六桂馬がうまい手に見えて、これが落とし穴でした。
手が進み、金がボロッと取れて飛車を成り込み、先手好調を思わせますが、取れる銀を取らずに3三金と埋める手が好手でした。
後手に詰めろがかからない瞬間を狙って、渡辺王将が一気に攻めかかります。
8七桂馬からは筋に入っており、広瀬八段の終盤力でもってしても、どうにもなりません。
一瞬の隙を逃さず渡辺王将が苦戦をものにして、王将戦7番勝負はついにフルセットとなりました。

最終第7局は3月25日(水)から26日(木)にかけて、新潟県佐渡市「佐渡グリーンホテルきらく」で行われます!

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