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第58期王位戦第3局(羽生善治王位VS菅井竜也七段) [将棋]

羽生王位の2敗で迎えた第3局です。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/oui/

菅井七段は一時期居飛車を積極的に指していました。
A級棋士の広瀬章人八段のように、そのまま居飛車党に転身するのかと思いきや、またホームグラウンドである振り飛車党に戻りました。
珍しいケースだと思います。
棋風を広げ、大局観を磨くために、居飛車党が振り飛車を、振り飛車党が居飛車を指すことはあります。
渡辺明竜王も、一時期は後手番になると振り飛車を連採していました。実験的な意味合いが強かったと思います。
羽生王位も基本は居飛車ですが、ここ一番という勝負で振る事があります。渡辺明を相手に迎えた朝日杯決勝で、中飛車を採用し、渡辺明が呆然とした事件がありました。
さて、振り飛車党に戻った菅井七段と戦うために、羽生王位に用意の作戦はあるのでしょうか?

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/58/oui201708080101.html

ということで、将棋です。
菅井七段は当然のように振り飛車を採用し、角交換型三間飛車の対抗型となりました。
羽生王位は、角交換振り飛車によくある筋ですが、筋違いに角を据えて1歩を掠め取ります。
役目を果たした角は自陣に戻るのかと思いきや、羽生王位は引きません。
得した1歩を1二に打ち、角のにらみで香車を狙います。菅井七段も端攻めから反撃をしますが、逆に端をつめられてしまいます。
優勢になった羽生王位は急に渋くなります。自陣の傷を補修し、万全の体制になってから攻め、最後は飛車切りから一気に後手玉を寄せきりました。
菅井七段の早指しもあり、終局時刻は14時50分と早い決着と成りました。
これで王位戦はいよいよ面白くなってきました。

第4局は8月22・23日(火・水)、兵庫県淡路市「ウェスティンホテル淡路」で行われます!
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