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【映画】ジョン・ウィック [映画評]

キアヌ・リーブスの魅力が詰まった映画だと思います。


ジョン・ウィック 期間限定価格版 [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2017/06/02
  • メディア: Blu-ray



主人公は映画のタイトルでもあるキアヌ演じるジョン・ウィックです。
ウィックは伝説的な元殺し屋で、妻との結婚を機に裏社会から足を洗っていました。
5年がたち、妻が病気で死亡しますが、最後のプレゼントとして子犬が届きます。
ところがウィックの家にチンピラがやってきて、愛車を奪い、さらに子犬を殺します。
このチンピラは、父がマフィアのボスであることを鼻にかける嫌な人物として描かれています。
ここからウィックの復讐劇が始まる……という感じのストーリーです。
ウィックは陰のある冷酷な殺し屋ですが、その一方で大切なものは誰にも譲らない意思の強さを持っています。
コンスタンチンで演じたジョン・コンスタンチンにも通じるキャラですが、こうした強い意志を隠した陰のある人物を演じさせたら、キアヌ・リーブスはぴか一だと思います。
ウィックは伝説的な殺し屋ですが、引退して5年がたち、体形も少し崩れています。
襲撃時には防弾ジョッキも着込み、武装もしっかりと整えます。
さらにちょくちょく負傷して、治療もします。
完全無敵のヒーローではありませんが、そこがまた妙なリアリティがあります。
物語のキーとなる舞台に、コンチネンタル・ホテルがあります。
このホテルは裏社会御用達で、「ここで仕事をしてはならない」という掟があります。この掟を破った殺し屋はホテルによってあっさり処理されます。
裏社会での「ディナー」というのは隠語で、死体処理を意味します。
こうしたディティールが映画全般を覆っていて、独自の世界観に浸ることができます。

キアヌの魅力を満喫したいひとのために!
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【書評】石平『中国をつくった12人の悪党たち』 [書評]

悪党というより、すさまじい権力争いを勝ち残った梟雄たちの物語です。


中国をつくった12人の悪党たち (PHP新書)

中国をつくった12人の悪党たち (PHP新書)

  • 作者: 石 平
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2019/06/29
  • メディア: 新書



12人の中には曹操と孔明といった三国志の英雄もいれば、毛沢東という現代史に残る人物も紹介されています。
その中で特に印象に残ったのが、李斯と趙高です。
二人は始皇帝の側近でした。
始皇帝が死んだとき、二人で共謀し、遺命を捏造して暗愚な公子を後継者に据えます。そして人望のあった長男とその後見人である重臣には死を賜ります。その後は権力を握った二人の間で権力争いが繰り広げられます。
これだけならよくある話ですが、各地で反乱が勃発し、権力の源泉である秦が滅亡寸前になっても、まだ権力争いにうつつを抜かしているところが驚きです。
趙高が権力を握ったときには秦の滅亡が秒読み段階でした。
いくら空虚であろうと、それでも権力を守ろうと暗躍を繰り広げます。人間の根源を見たような気がします。
それにしても中国は悪党たちのスケールも大きいです。

中国の歴史に興味あるのひとのために!
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