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【映画】ワイルドスピード SKY MISSION [映画評]

スパイ映画のようなワクワクドキドキが満載です。


ワイルド・スピード SKY MISSION [DVD]

ワイルド・スピード SKY MISSION [DVD]

  • 出版社/メーカー: NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
  • 発売日: 2016/04/08
  • メディア: DVD



映画は敵が狂気を帯びているほど面白いです。
なにしろ何を考えているのか、何をしでかしてくるのか読めません。そういうドキドキ感があります。
そういう意味で、今回の敵、デッカードは狂気を帯びており、物語を大いに盛り上げてくれます。
さてストーリーです。
デッカードは弟、ショウが前作で重傷を負わされたことで、復讐を誓います。
まず深夜のFBIに堂々と乗り込み、ホブスのデスクから相手を知るためのデータを盗みます。もちろんホブスは反撃しますが、抜群の格闘術と爆薬でホブスに重傷を負わせて逃走します。
まずハンを東京で殺し(ワイルドスピード3のエピソード)、トレットの自宅に爆薬を送付して全焼させます。
そのトレットの元に特殊部隊から依頼がきます。その依頼は、ハッカーのラムジーが開発した神の目と民間軍事会社に拉致されたラムジー本人を奪還すること。
神の目は世界中の監視カメラや電波を一瞬でハッキングするツールです。これがあれば、世界中を見渡せます。
特殊部隊からの条件は、奪還した神の目を使わせてデッカードを発見させることです。
そして、いつものメンバーが奪還に向けて動き出す……というストーリーです。
シリーズ特有のテンポの良さは相変わらずで、140分近い上映時間を感じさせません。
今回もカーアクションは控えめで、逆に4から増えてきた肉弾戦がたくさんあります。
メインの3人、トレット・オコナー・ホブスの3人とも活躍シーンがあり、映画後半ではホブスは入院中にもかかわらずギブスを取って戦線復帰です。
カーアクションについてもシリーズの売りなので、今回も新機軸を打ち出しています。
まず乗用車の空輸です。パラシュートで降下するシーンは、まさにSKY MISSONです。
さらにドバイではビルの中にあるモンスターマシーンをかっ飛ばし、隣のビルまで飛ばしてしまいます。
これもSKY MISSONです。
さらにラストシーンでは、トレットが車でヘリに突撃です。またまたSKY MISSONです。
空が中心ですが、地上でも二台の車を逆方向からドリフトさせて、一瞬でラムジーを次の車に乗せ換えるシーンも見所です。
さて構成についてですが、本作も家族がテーマになっています。
本作の撮影中に、オコナーを演じるポールウォーカーが事故で死去してしまいました。
そのため、オコナーを本作で引退させることとなり、脚本が大きく書き換えられたそうです。
その結果、オコナーは平和な生活に物足りなさを感じながらも、今回の作戦を最後に、家庭に専念する決断をする演出がなされています。
最後に二人が並んで車を走らせるのですが、途中の分岐で別々の道を走るシーンが印象的です。
映画はすでに撮影済みだったシーンと、未撮影のシーンは他の俳優が演じつつ顔だけCG技術を駆使して復元しています。
このCGがとても自然で、このシーンはCGだとわかっていても、違和感はほとんど覚えません。
ここまで技術が進んでいると、実写に見せてすべてCGという時代がくるかもしれません。
製作費は1億9000万ドルまで高騰しましたが、興行収入も15億1千万ドルという抜群の成績を上げています。

エンターテイメントに徹した佳作を堪能したいひとのために!
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【書評】向谷匡史『親鸞がヤクザ事務所に乗り込んで「悪人正機」と説いたら』 [書評]

転生した親鸞がヤクザ事務所に現れる意表の作品です。


親鸞がヤクザ事務所に乗り込んで「悪人正機」を説いたら

親鸞がヤクザ事務所に乗り込んで「悪人正機」を説いたら

  • 作者: 向谷 匡史
  • 出版社/メーカー: ベストセラーズ
  • 発売日: 2018/07/25
  • メディア: 単行本



本書はある意味では異世界転生ものです。
親鸞は平安時代末期の生まれで、活躍したのは鎌倉時代初期です。
その親鸞がたまたまヤクザ事務所にたどり着き、仏法を解きます。
ようするに浄土真宗の入門書なのですが、ヤクザの組長相手に語るという設定が面白いです。
なにしろ相手はヤクザなので、ときどき親鸞に突っ込みを入れて、親鸞がそれに答えます。
浄土真宗といえば念仏ですが、自分が理解した教義は「その日、その日を大切に生きる」に尽きるのではないかと思います。
苦楽は全て自分の心のありようなので、そうした気持ちから解放されることを目指す。
過去を懐かしがることなく、未来を悲観することもなく、日々目の前のことに真剣に取り組む。
素人の理解なので、だいぶ違うかもしれませんが。
本書は小説なので、ちゃんと結末まで書かれています。
が、それはおまけということで。

浄土真宗の教えを知りたいひとのために!
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