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【映画】ワイルドスピード3/TOKYO DRIFT [映画評]

ひたすらドリフトですが、前2作と比べると爽快感はダウンです。


ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT [Blu-ray]

ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
  • 発売日: 2012/04/13
  • メディア: Blu-ray



主人公も舞台も前2作とはまったく違います。
高校生が主役ですが、俳優は当時24歳でちょっと苦しい。
最初はアメリカで母と生活していましたが、ストリートレースで問題を起こしていられなくなり、日本にいる父とともに生活を始めます。
しかし、主人公は日本でもこりずにレースをしますが、そのレースが屋内ドリフトです。
主人公はドリフトを知らずに女がらみでシマを仕切っているDKに挑んで惨敗し、DKの仲間のハンから借りた車も大破させてしまいます。
主人公はハンの言いなりなるしかなく回収屋の手伝いとなりますが、ハンはDKに挑んだ主人公を信用してドリフトの技を教えます。
ハンはDKの部下のような顔をしていますが、実はシマからの上りをちょろまかし、DKにとってかわろうと企んでいます。
DKをつぶす武器として、主人公を育てています。
そのハンですがちょろまかしがバレてDKに追われ、自動車事故で死亡します。
主人公はDKの親分である組長にハンがちょろまかした金を返すとともに、問題はレースで決着をつけようと提案します。
そして、DKと主人公は最後の対決に向かいます。
というストーリーです。
1作、2作は広い空間でのカーアクションだったので爽快感がありましたが、本作は舞台が日本ということもあり、狭い空間で走るのでややスケールダウンです。
主人公もヒロインも高校生という設定ですが、演じている俳優の年齢層が20歳を超えており、顔も大人びているのでちょっと違和感があるかなあと。
行動もとても高校生には見えないし。
ラストのレースでの決着も、まるで麻雀漫画のような展開です。
物語の構成としては主人公の成長ですが、その成長面のほとんどは技術面です。
主人公は最初から最後まで無鉄砲です。ただ、その無鉄砲さが困難に全力に立ち向かう主人公の長所とも言えます。
その長所が、ハンを失った後で自分の考えで解決に向かい、父と和解することに繋がります。
やや否定的な言葉を並べましたが、この作品の売りであるレースシーンはさすがです。
日本国内なので、あの道かなあとか思いながら見ました。
公道の危険なシーンは、さすがにCGのようです。
それはそうか。
興行収入は1億5800万ドルと前作の2憶3000万ドルから大幅ダウンです。

東京を舞台にしたドリフトレースを堪能したいひとのために!
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【書評】横山秀夫『ノースライト』 [書評]

警察小説の旗手である横山秀夫が、警察以外を主人公としたミステリに挑戦です。


ノースライト

ノースライト

  • 作者: 横山秀夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/08/02
  • メディア: Kindle版



主人公は建築士です。
「貴方が住みたい家を作って欲しい」と言われて設計した建物が評判となり、雑誌にも掲載される代表作となるが、なぜかその家は無人だった。
ストーリーは複数の筋で進んでいきます。
離婚した主人公の家庭内の問題。
所属する設計事務所が大手を向こうに回してコンペに挑戦する話。
設計事務所の代表と主人公との関係。
主人公の過去。
こうした様々な問題が、ラストで収束し、一気に解決してきます。
様々な軸を結ぶ糸として、ドイツ生まれの建築士で戦争前後に日本に滞在したブルーノ・タウトの逸話が出てきます。
こうした筋の作り方は、さすがの名手だなと思います。

横山秀夫ファンのひとのために!
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