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第79期順位戦【中盤編・A級、B級2組、C級2組】 [将棋]

いよいよ佳境に入ってきました。

〔A級・対戦表〕
https://www.shogi.or.jp/match/junni/2020/79a/index.html

首位は斎藤慎太郎八段で5勝1敗です。上位陣との対戦も終わっているので有利ですが、順位が低いだけに複数プレーオフになるといきなり苦しくなります。
星1つ差で追うのは豊島将之竜王と広瀬章人八段です。
豊島竜王は羽生戦で優勢から逆転されるも、辛くも命拾いしました。広瀬八段は調子がいいとはいえませんが、ここまで星を揃えてくるのはさすがです。
最終戦に両者の激突があるので、ここが挑戦権・プレーオフを争う大勝負になる可能性があります。
残留争いですが、残留力に定評のある三浦弘行八段が1勝5敗と黄色信号です。
残留には残り3戦中2勝が絶対条件で、それでもライバル棋士の星勘定によっては陥落です。
同じくピンチなのは2勝4敗の稲葉陽八段と羽生善治九段です。稲葉八段は調子が上がらず、次の苦手としてる羽生戦に敗れるとかなり厳しくなります。
羽生九段は中盤まで優勢になることが多いのですが、終盤でひっくり返されることが多いです。
年齢なのかもしれませんが、A級から落ちるのはあまりに勿体なので、ぜひとも踏ん張って欲しいです。

〔B級2組・対戦表〕
https://www.shogi.or.jp/match/junni/2020/79b2/index.html

藤井二冠が7連勝と力の違いを見せつけています。1敗しても昇級圏内なので、ほぼ当確でしょう。
2、3番手争いは、前期でまさかの大逆転で昇級を逃した横山泰明七段、永瀬王座から元天才と揶揄される佐々木勇気七段が1敗で並走しています。
この2人は直接対決が組まれており、順位の良い横山七段は負けても昇級圏内ですが、順位の低い佐々木七段は負けると苦しくなります。
大きな分かれ目です。
2敗勢だとベテラン中村修九段が奮闘していますが、藤井二冠戦が待っているのが大きなネックです。
同じく2敗の大石直嗣七段は佐々木七段との直接対決があるだけに、逆転昇級の可能性も十分にあります。
畠山成幸八段が今期絶不調です。長らくB級2組の門番として在籍してきましたが、降級点もあることから、いよいよピンチです。


〔C級2組・対戦表〕
https://www.shogi.or.jp/match/junni/2020/79c2/index.html

7戦終わって1敗以内に5人がひしめく混戦です。
若手が上位を占めますが、その中で中堅の伊藤慎吾五段の奮闘が目を引きます。2敗には遠山雄亮六段、今泉健司五段がいますが、上位陣の数が多いので、さすがに逆転は厳しそうです。
黒沢怜生五段は三段のころにNHK杯で記録掛かりを務め、数少ない振り飛車党であることからファンも多いと思います。
チャンスですが、残り3戦中2戦が上位陣との対戦であるところが辛いところ。
展開によっては2敗の佐々木大地五段、大橋貴洸六段にもチャンスがありそうですが、そもそもなぜこの2人がいまあにC級2組なのかが不思議です。
C級2組は棋士の寿命と直結しています。
1勝6敗の大平武洋六段、中座真七段、佐藤慎一五段はすでに2つの降級点を持っていることから、かなり追い込まれています。
残り3戦で2勝しないと、フリークラスへの転出が濃厚です。
ぜひとも乗り切って欲しいですが。
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