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【書評】ジョージ・オーウェル『1984年』 [書評]

歴史的傑作と評価されているSFです。


一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

  • 作者: ジョージ・オーウェル
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2009/07/18
  • メディア: ペーパーバック



執筆されたのは1948年です。
当時の近未来をイメージしたディストピア小説で、モデルはソ連です。
全体主義に毒されて、荒廃した社会が描かれます。
指導者であるブック・ブラザーは全知全能の神であり、彼の予言は絶対であり、全ての技術は彼の発明となり、またそうなるために歴史が度々書き直させられます。
主人公は歴史を書き換える仕事をしていますが、疑問を持つことは許されず、ウソだと知っていても、それは本当であると思わなければなりません。
ビックブラザーが2+2=5と決めれば2+2は5であり、2+2=4だと主張する自由はありません。そうした社会が淡々とつづられていきます。
自分が読んだのは高橋和久の新訳版ですが、読みやすくて文句なしの傑作だと思います。

全てのSFファンのために!
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