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第50期岡田美術館杯女流名人戦第3局(西山朋佳女流名人VS福間香奈女流四冠) [将棋]

福間女流四冠の2連勝で迎えた第3局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/

女流名人戦は第3局までが定番の会場となっています。

 第1局 箱根町・岡田美術館 開化亭
 第2局 出雲市・出雲文化伝承館 松籟亭
 第3局 野田市・関根名人記念館

第4局と第5局は東京・関西将棋会館のパターンが多かったですが、今期は第4局まで会場が用意されています。
これは西山・福間戦になれば第4局以降にもつれ込む可能性が高く、第4局になれば決着局になる可能性が高まります。
会場としてもやはり決着局の方が価値が高いので、そうした期待も込められているのかなと想像します。
第4局は「宮島弥山大本山 大聖院」が予定されています。観光地宮古島にある西暦806年(大同元年)開基の伝統ある寺院です。
宮古島は平家ともなじみが深く、平家物語でも何度も登場します。重要文化財である梵鐘と木造不動明王坐像があり、梵鐘には平宗盛が寄進した旨の銘があるそうです。
大聖院で対局された記憶がないので、もしかしたら始めてかもしれません。
ただここまで西山女流名人は連敗しており、あとがありません。
さあ西山女流名人は第4局「宮島弥山大本山 大聖院」での対局実現に向けて、反撃となる白星を挙げることはできたでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/kifu/50/joryumeijin202402040101.html

ということで、将棋です。
先手は西山女流名人。ぱっと見は相振り飛車の出だしから、福間女流四冠は突如として居飛車を宣言します。
2五歩まで突いて居飛車というのはかなり異様で、あえて作戦名を付けるとしたら陽動居飛車でしょうか。
後手陣は左銀も3三に押し込まれて角は使いにくいし、2五歩と余計な空間があるので玉を左側に囲っても堅くなりません。
居玉のまま開戦ですが、ぱっと見は後手勝ちにくいです。おまけに先に銀損をしての攻めです。
さすがに作戦に無理があったのか、評価値は徐々に離されます。
一瞬だけ互角に戻った瞬間はあるものの、玉の安定度が段違いで、最後は西山女流名人の鮮やかな寄せが決まりました。

これで1つ返して1勝2敗です。
第4局は2月25日(日)に広島県廿日市市「宮島弥山大本山 大聖院」で行われます!
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第73期王将戦第3局(藤井聡太王将VS菅井竜也八段) [将棋]

藤井王将の2連勝で迎えた第3局です。

〔中継サイト〕
https://mainichi.jp/oshosen2024

菅井八段は「熱い棋士」というイメージがあります。
過去に電王戦に出場したことがあります。
結果は負けましたがAIに追いつく気満々でしたし、当時の若さもありますがこう違和感なく発言できるのは菅井八段だけだと思います。
同門弟子にもツィッターで叱咤激励したことも話題になったことがあります。
今回の王将戦前インタビューでも、藤井王将の詰将棋能力を認めながらも、読みの力を恐れることなく、直感を信じて対抗するような発言をしています。
実際、菅井八段の将棋は、評価値がかなり上下することが多いです。お互いに読み切れない部分を、直感で指し、ときには正解し、ときには相手に間違えやすい局面を突きつけるなどしている結果なのかなと思います。
ただ、今回の王将戦では、持ち時間が長いせいか藤井王将が盤石の構想で挑戦者を寄せ付けず、菅井八段の良さがでるような局面になっていない印象です。
前局も1日目の時点でかなり評価値が藤井王将側に振れていたので、こうなるといかに菅井八段の勝負術をもってしてもいかんともしがたいのかもしれません。
ここまで菅井八段は連敗で、かなり苦しくなっています。
さあ本局では菅井八段の直感を活かせる局面に持っていき、反撃ののろしを上げることはできたでしょうか!

〔棋譜〕
https://mainichi.jp/oshosen2024/240127.html

ということで、将棋です。
本局の菅井八段は愛用してきた三間飛車ではなく、角交換振り飛車を採用します。
角交換形になるとお互いに穴熊には組みにくいです。
お互いに低い陣形のまま、手損をしている先手は早めに7五歩としかけていきます。
36手目に藤井王将は7四歩と打って銀を引き込んでから8六歩とついていきます。
菅井八段は7五飛車と事前に当たりから避けますが、5七角と打ち込まれた時点ですでに後手ペースになっています。
気が付いたら居飛車ペースというと藤井王将の序盤感覚の卓越さが光ります。
厳しい局面になった菅井八段ですが、後手陣に隙を作ろうとあの手この手を使い、5六角という奇手も放って局面の複雑化を図ります。
しかし、藤井王将は乱れません。
最後は歩の攻めが止まらなくなり、菅井八段は後手玉に迫るところか後手陣に侵入しているのはそっぽの金のみという局面で投了しました。
駒割は金得ですが、局面としては大差です。なによりと金攻めが止まらないうえに攻め合いも望めません。菅井八段にとってはつらい終局図です。
これで藤井王将は3連勝となり、王将防衛まであと1勝と迫りました。

王将戦第4局は2月7、8両日、東京都立川市の「オーベルジュときと」で行われます!

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第50期岡田美術館杯女流名人戦第2局(西山朋佳女流名人VS福間香奈女流四冠) [将棋]

福間女流四冠の先勝で迎えた第2局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/

女流棋界のツートップである西山・福間だけに、両者のタイトル戦は数多く行われていますが、女流名人戦だけ対局がありませんでした。
しかし、今期で実現したことにより、女流棋戦の全てでのタイトル戦が実現しました。
8棋戦の全てて同一対局者でのタイトル戦が実現するのは史上初めてで、8棋戦に次ぐのは谷川―羽生の7棋戦です。
それだけ、両者の実力が抜けている証拠です。続々と新人がデビューするなかで、至高を守りつづけられているのは、ライバルの存在があってのことかもしれません。
両者の対戦成績は西山29勝、福間35勝です。女流棋士で最多対局は清水市代女流七段と中井広恵女流六段で、100番を超えているそうです。
西山女流名人と福間女流四冠も、本局で65局目なので、100番指し達成の可能性は十分にあると思います。
さあ女流最高峰の決戦の第2局は、どうなったでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/kifu/50/joryumeijin202401210101.html

ということで、将棋です。
先手は福間女流四冠。いつもの中飛車ですが、玉は左側に向かいます。対する西山女流名人は三間飛車です。
福間女流四冠は飛車を3筋に振り直すと、左右の銀を前線に出して抑え込みを狙います。序盤早々に力戦です。
39手目ですが、福間女流四冠の焦点の歩、3三歩が手筋とはいえヒットです。
西山女流名人は飛車が逼塞してしまい苦しい局面ですが、先手の飛車を追い回して奪い攻撃態勢を整えていきます。
しかし、福間女流四冠は手厚かったです。
得した金を自陣に貼り付け強化して、遊び駒だった金もひきつけます。攻めより自陣を盤石にすることを優先しました。
そして攻めに転じてからは一気です。
131手まで序盤の有利を安全に勝勢にまでもっていく強い勝ち方で、これで開幕2連勝となりました。
西山女流名人は追い込まれました。

第3局は2月4日(日)、千葉県野田市「関根名人記念館」で行われます!
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第73期王将戦第2局(藤井聡太王将VS菅井竜也八段) [将棋]

藤井王位の先勝で迎えた第2局です。

〔中継サイト〕
https://mainichi.jp/oshosen2024

菅井八段は振り飛車党ですが、タイトル戦では三間飛車を愛用しています。第1局も三間飛車でした。
その理由ですが、おそらく振り飛車の評価値のなかで、三間飛車が一番高いからではないかと思います。
AIが三間飛車を評価する理由は分かりませんが、おそらく、飛車のコビンを責めるのが棋理にあっているのかな、と思います。
インタビューでも振り飛車がAIの評価が低いことは触れられています。
とはいえ、基本的に振り飛車は後半勝負の将棋が多く、居飛車とはまた違う勝負術となるところが面白いところです。
泥沼化させてからが、振り飛車の力の見せ所といいますか。AIでも序盤は評価値が居飛車側に振れても、徐々に互角に戻るということもよくあるそうです。
さあ菅井八段は、藤井王将相手に振り飛車の力を見せることができるでしょうか!

〔棋譜〕
https://mainichi.jp/oshosen2024/240120.html

ということで、将棋です。
後手菅井八段は予想通り三間飛車を採用し、先手藤井王将は前局と同じく居飛車穴熊を採用します。
菅井八段は今回は穴熊を採用せず、石田流からダイヤモンド美濃を構築します。
お互いにがっちり組んだところから長考合戦です。
藤井王将は43手目に1歩交換を目指して7五歩と突き、振り飛車側は面白くないと8四角と反発します。先手が歩を取り込むと、菅井八段は飛車の動きを楽にするのと同時に5七への成り込みを狙って桂馬を跳ねます。
しかし、この時点で評価値は先手に大きく振れてしまいます。
歩を取られながら王手で角を出られて4六角と引かれると、後手は1歩損の上に手がありません。
藤井王将は銀冠穴熊を目指してさらに陣形を発展させようとしますが、菅井八段も3三飛車と勝負手をひねり出しました。
これは先手に動いてもらって反撃しようとする手ですが、普通の攻め合いになっては陣形差が大きすぎます。
藤井王将は小駒で後手の金銀を削り取り、盤石の構えです。
先手陣の穴熊は手つかずのまま、113手まで先手藤井王将の圧勝です
どうも4五桂馬が何かの錯覚か手順前後で、菅井八段も局後のインタビューで「自分でもなんで4五桂馬としたのか……びっくりした」とあるように、ここからは後手勝てない流れだったようです。菅井八段としては残念な将棋になってしまいました。

第3局は1月27・28日に、島根県大田市の国民宿舎さんべ荘で行われます!
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第50期岡田美術館杯女流名人戦第1局(西山朋佳女流名人VS福間香奈女流四冠) [将棋]

今期4度目の西山・福間(旧姓里見)対決のタイトル戦です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/

女流タイトルを持ち合っている両者だけに、対局はタイトル戦に限られます。
今期は清麗戦:福間勝ち、白玲戦:西山勝ち、倉敷藤花戦:福間勝ちと西山女流名人から見て1勝2敗です。
対戦成績だけみると福間女流四冠の勝ち越しですが、いずれも防衛側が福間女流四冠、挑戦者が西山女流名人だったので、結果として西山女流名人がタイトルを1つ奪ったので、西山女流名人の勝利とも言えます。
女流名人戦では、今期のタイトル戦4つ目にして、始めて西山女流名人が防衛側に回ります。失陥したらタイトル戦の対戦成績が1-3と差を付けられてしまうのともに、タイトル数も戻ってしまいます。
さあ西山女流名人は、名人防衛に向けての1勝を上げることができたでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/kifu/50/joryumeijin202401140101.html

ということで、将棋です。
先手は西山女流名人。この両者だと相振り飛車になる確率が高いですが、後手福間女流四冠は腹の探り合いから居飛車を選択して、対抗形となりました。
振り直しての居飛車はときおりありますが、福間女流四冠がタイトル戦で純粋な居飛車を指すのは珍しいと思います。
先手の升田式石田流+片美濃に対して、後手はポナンザ囲いです。
36手目に福間女流四冠は敵陣深く角を打ち込みましたが、この時点で評価値は後手やや良しになっています。
かといって、実戦的にはいい勝負に見えます。
受けに金を使った西山女流名人はと金で攻めますが、福間女流四冠は龍を8筋から動かさないことで先手の攻めを遅らせます。
お互いにと金を8筋から寄せる遠い攻めですが、大駒の力が強い後手からの攻めが一歩早かったです。
最後は竜を見捨てて金を貼りつけて先手は受けなし。後手の福間女流四冠が女流名人復位に向けた大きな1勝をあげました。

女流名人戦第2局は、1月21日(日)に島根県出雲市「出雲文化伝承館 松籟亭」で行われます!
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第73期王将戦第1局(藤井聡太王将VS菅井竜也八段) [将棋]

叡王戦に続いて菅井八段が今期2度目のタイトル戦です。

〔中継サイト〕
https://mainichi.jp/oshosen2024

王将戦は2日制持ち時間8時間です。
2日制における藤井王将の強さは圧倒的です。
王将戦は2期で8-2
竜王戦は3期で12-2
名人戦は1期で4-1
通算勝率は挑戦者が十分な準備をしてくるタイトル戦にも関わらず8割を超えてきます。
今期の対戦相手は振り飛車の雄である菅井八段です。
トップ棋士の大半が居飛車党であり、特にタイトル戦中心の藤井王将は振り飛車との対戦が少ないです。
こうした環境の中で、藤井王将はいつもの強さを発揮することができたでしょうか!

〔棋譜〕
https://mainichi.jp/oshosen2024/240107.html

ということで、将棋です。
先手番になったのは菅井八段です。叡王戦でも連投した三間飛車を採用します。
AIだと振り飛車の中で最も評価値の高い作戦です。
藤井王将は組めば勝率8割と言われる松尾流穴熊、菅井八段も穴熊に組みます。
相穴熊戦は細かいところで優劣が付き、一旦差が付くと逆転が難しいと言われます。
本局も細かい動きが続き、2日目の午後になってもまだ歩交換のみです。闘いながら菅井八段は銀を穴熊と合体させ、振り飛車として力を出せる展開かなと思います。
ずっと互角の展開だったと思いますが、藤井王将が8筋のと金をどんどん引き寄せて先手の攻めを誘ったのが、大局観に優れた好手だったと思います。
飛車先が重い瞬間に攻められるので怖いところですが、飛車得ながら金が離れて実戦的に難しいと思われた局面から、攻防に効く6四角が決め手になったのかなと思います。
5筋にと金を作れなくなったので4筋に歩を垂らしますが、底歩がなくなった瞬間に馬をはじいてから飛車を打ち下ろします。
これで完全に後手の速度が先手を上回りました。
以降は普通の手で穴熊玉に迫り、まだ王手がかかる前ですが、攻防ともに見込みなしとして菅井八段が投了しました。
穴熊が健在でも持ち駒が桂馬だけではどうしようもありません。
これで藤井王王将が防衛に向けて幸先の良い1勝を上げました。

王将戦第2局は、1月20、21日(土、日)に佐賀県三養基郡上峰町の「大幸園」で行われます!
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第8回YAMADA女流チャレンジ杯決勝(野原未蘭女流初段VS磯谷祐維女流1級) [将棋]

どちらが勝っても初優勝です。

〔日本将棋連盟HP〕
https://www.shogi.or.jp/match/jo_yamada/

出場資格は「女流二段以下(女流3級を含む)でプロ入り15年未満の女流棋士(タイトル戦未出場)、アマチュア選抜1名」となっています。
今期のアマチュア選抜枠は磯谷祐維でしたが、途中で女流プロ入りして、見事に決勝まで勝ち上がりました。
トーナメントでは松下舞琳女流初段、内山あや女流初段といった評価の高い若手を破っており、決勝進出はフロックではないと思います。
さあ女流プロ入りして半年もたっていない磯谷女流1級ですが、棋戦初優勝を飾ることでできたでしょうか!

〔棋譜〕※公式HPでの中継はないですが、ニコ生での中継あり。
https://live.nicovideo.jp/watch/lv343740723

先手は野原女流初段。戦型は相掛模様ですが、後手だけ飛車先の歩を切っているので力戦系です。
先手の方針としては、手得を活かした速攻です。雁木模様の後手人に颯爽と攻めかかります。
対する後手は右玉に構えて受け流してからの反撃を狙います。
ただ、やはり先手の攻めが早くて、後手苦戦です。野原女流初段の攻めが次々と突き刺さります。
後手玉に受けがなくなり、あとは先手玉が詰むかどうかだけになります。
ここで先手玉に嫌味をつけてきた後手の勝負術が生きました。
106手目の7七桂不成に対して、5九玉と逃げれば先手勝ちでした。しかしこれを同金と取ったために、112手目の5七角というただ捨ての妙手が炸裂して、一気に後手勝ちとなりました。
野原女流初段にしたら痛恨の見落としですが、秒読みで狙っていた磯谷女流1級が強かったと思います。

磯谷祐維女流1級初優勝おめでとうございます!
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第49期棋王戦挑戦者決定2番勝負第2局(広瀬章人九段VS伊藤匠七段) [将棋]

本局の勝者が挑戦権獲得です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/kiou/

いまの将棋界は先手番有利が定説で、後手番を苦手にしている棋士が多いです。
2023年の世界コンピューター選手権だと先手勝率が68%まで高まり、大会によっては先手側にハンデを持たせるほどになっています。
その中でも後手番を苦にしないと言われているのが伊藤匠七段であり、終盤型の広瀬章人九段も同じです。
とはいえ、今年度の勝率は両者とも先手番の方が1割以上も高いです。
棋王戦挑戦者決定2番勝負�は、2回とも振りごまできまります。
さあ先手を引いたのは、どちらの棋士になるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/kiou/kifu/49/kiou202312260101.html

ということで、将棋です。
先手番を引いたのは、伊藤匠七段でした。ひとつポイントを稼いだ感じですが、当然ながら将棋はこれからです。
相掛りとなり、先手伊藤七段は後で銀を7七に配置して矢倉のように組みます。
対する後手は雁木系ですが、玉は動かしません。バランス型です。
戦いは中央から始まりますが玉の安定度の違いか、評価値的にはすでに先手有利になっています。
伊藤七段は駒をどんどんぶつけていきます。
決め手になったほは、85手目のようです。
5五歩の受けに思い切って飛車を切り飛ばし、一気に攻め駒が躍動します。
金銀3枚の銀立ち矢倉のような構えはあるものの、玉が構えの外にいるのが痛いです。
そのままグイグイ攻め立てて、105手まで快勝。
藤井聡太棋王への挑戦を決めました。

五番勝負は2月4日(日)富山県魚津市「新川文化ホール」で開幕します!
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第4期ヒューリック杯女流順位戦展望【前半戦】 [将棋]

※◎○▲は開幕前の予想です。

[A級]
 ◎里見 ○加藤桃子 ▲伊藤沙恵
 里見女流四冠が貫禄の3連勝。石本女流二段も3連勝で並走です。ストップをかける立場の加藤女流四段と伊藤女流四段は序盤で1敗です。
 新A級の塚田女流二段は1勝1敗の順調なスタート。

[B級]
 ◎鈴木環那 ○香川愛生 ▲中井広恵 
 3連勝は野原女流初段のみ。ただ強敵はこれから当たるので、今後の対局で真価が問われます。ちょっと敷居が高いかなと思った室田女流二段は2勝1敗と健闘です。
 新婚の中村女流四段は3連敗と苦しいスタート。

[C級]◎内山あや ○山口恵梨子 ▲室谷由紀
 3連勝は小高佐季子女流初段、清水市代女流七段の2人です。内山あや女流初段は、女流名人戦で挑戦まであと一歩まで進むなど実力上位は明らかですが、現在2勝1敗です。
 大ベテランの清水女流七段の昇級なるかが注目です。

[D級]◎磯谷祐維 ○今井絢 ▲木村朱里
 3連勝は松下舞琳女流初段、高浜愛子女流1級、長谷川優貴女流二段、砂原奏女流2級の4人です。まだまだ前半ですが、昇級枠が5名なので3連勝はかなり大きいです。デビューして間もない砂原2級に期待です。

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第49期棋王戦挑戦者決定2番勝負第1局(広瀬章人九段VS伊藤匠七段) [将棋]

伊藤七段が竜王戦に続くタイトル戦登場を目指します。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/kiou/

今期の広瀬九段は絶不調と言われます。
勝ち星九段直前で3連敗して足踏みしたり、A級順位戦でも1勝4敗と陥落の危機にあります。今期の勝率も5割を切っています。
広瀬九段の持ち味は、終盤の勝負術です。
藤井棋王のような切れ味というタイプではなく、終盤の入口における距離感の取り方というか、ちょい悪でもゴチャゴチャしているうちに逆転してしまう人間臭い技が魅力だとぼくは思っています。
その終盤術が今期はあまり見られない気がします。
それでも棋王戦で勝ち組で挑戦者決定戦2番勝負まで勝ち上がったのはさすがです。
タイトル戦登場8回を誇る広瀬九段ですが、棋王戦はまだ1度しか登場していません。
相手は若手有望株の伊藤七段ですが、広瀬九段は2018年以来となる2度目の挑戦となるでしょうか?

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/kiou/kifu/49/kiou202312210102.html

ということで、将棋です。
伊藤七段の先手で始まりましたが、角換わりで7五歩と伸ばす意欲的な作戦を採用したものの序盤であっさり千日手。
先手で千日手は失敗としたものですが、伊藤七段は後手番での勝率が高いので、それほど苦にしていないのかもしれません。
指しなおし局は広瀬九段の先手で矢倉に進みます。
とはいえ、昔風のガッチリとした矢倉ではなく、相掛り風になります。
後手は二枚銀が中央で位を貼っているものの、3二金がやや取り残され気味です。
中央からガリガリ戦いが始まり、広瀬九段は踏み込んでいきます。評価値は先手優勢ですが、先手玉が薄いので紙一重の優勢です。
95手目に自然と遊び気味の銀を中央に繰り出しましたが、結果的にこれが悪手で評価値は急降下します。
その数手後に、広瀬九段は投了に追い込まれます。
自然な1手が悪手だった、広瀬九段にとっては不運だったと思います。

次が決着局になります。
第2局は12月26日(火)、東京・将棋会館で行われます!
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