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【書評】門田隆将『日本、遥かなり』 [書評]

国と国との友情とは何かを考えさせられる本です。


日本、遥かなり エルトゥールルの「奇跡」と邦人救出の「迷走」

日本、遥かなり エルトゥールルの「奇跡」と邦人救出の「迷走」

  • 作者: 門田 隆将
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2015/11/20
  • メディア: 単行本



イラン・イラク戦争の情勢が悪化し、イラクによる無差別攻撃が迫っていたとき、イラクには多数の邦人が取り残されていた。
日本政府は憲法や世論の制約で救援機を出すことができず、救援を他国にお願いしては、「自国民優先」のため、断られ続けてきた。
苦境の邦人に助けの手を差し伸べてくれたのが、トルコです。
苦しい時期を共に乗り切った商社マンとトルコ首相との熱い友情。さらには明治時代に発生したエルトトゥールル号遭難に対して現場の村民や日本政府が示してくれた手厚い介護への恩返し。
危険を顧みず、他人のために危険な任務を遂行してくれたパイロットたち。
感動の実話であるのと同時に、国と国との友情とは何なのかを、示してくれる本だと思います。

それにしてもいまだに助けを求める邦人に救援の手を差し伸べることができない日本は……と思ってしまいます。
イラクによるクエート侵攻、リビア動乱も取り上げられていますが、いくら憲法上の制約があるといってもあまりに弱く、悲しくなってきます。

国と国との友情に熱くなりたいひとのために!
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