SSブログ

第73期名人戦挑戦プレーオフ第1局(久保利明九段VS広瀬章人八段) [将棋]


4人プレーオフの1回戦です。

【名人戦棋譜速報】
http://www.meijinsen.jp/game_list/meijinsen/A1.html

久保九段は二つの看板を背負っています。
関西唯一のA級、そして純粋振り飛車党唯一のA級です。関西勢と振り飛車勢の声援を受けて名人挑戦を目指します。
振り飛車ですが、コンピューター将棋では”不利な作戦”と認識されているようです。
電王戦トーナメントで優勝した巨瀬亮一が開発したAWAKEですが、対コンピューターでは振り飛車を封印しています。
しかし、電王戦では振り飛車を解禁しています。その理由が面白く
「人間相手ではそこまで……」で言葉を止めて「居飛車は一気に勝敗が付く可能性があるが、振り飛車はそこまではいかない。長い戦いになれば、人間は間違えるものなので」と続けました。
大山康晴十五世名人は「人間は間違えるもの」の信念のもと、振り飛車と受け将棋の組み合わせで大記録を成し遂げ、死ぬまでA級の座を守り続けました。
久保九段は「捌きのアーティスト」と呼ばれますが、その裏芸は「粘り」です。
華麗なる捌きだけでなく、どろくさい粘りにも注目です!


ということで、将棋です。
後手番になった久保九段がゴキゲン中飛車を採用すると、意を決した広瀬八段が超急戦を挑みます。
1手の価値が重く、研究がないと指せない作戦ですが、28手目に1二龍と工夫します。女流棋戦で実戦例のある形ですが、プロ棋界では初めてです。馬筋をさけてと金攻めを狙った手ですが、後手の馬が 香→桂 ではなく、 桂→香 と拾う手が広瀬八段の盲点だったようです。
広瀬八段も反撃しますが、金・飛車を見捨てる50手目の7二玉がアマチュアにはなかなか指せない受けの決め手でした。
金飛車を助けたくなりますが、ここで助けると、返って先手の攻めが早くなるようです。
金を取ったら負けと見た広瀬八段は、取れる金を取らずに頑張りますが、久保九段は間違えず、68手まで久保九段の快勝となりました。
次は10日に難敵の渡辺明二冠戦となります!



また、本日はB級1組の最終戦が行われました。

【名人戦棋譜速報】
http://www.meijinsen.jp/game_list/meijinsen/B1.html

昇級者、降級者はすでに前節で決定しているので、最終結果だけ簡単に書きます。
△佐藤天(10-2)○-×▲丸山(4-8)
△屋敷(8-4)○-×▲村山(6-6)
△松尾(8-4)○-×▲木村(7-5)
△橋本(8-4)○-×▲谷川(4-8)
▲豊島(6-6)○-×△畠山鎮(5-7)
△藤井(3-9)×-○▲飯塚(1-11)

谷川会長は順位を大きく落としたので来期が正念場になりそうですが、何とか踏ん張って欲しいです!

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0