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第3期加古川清流戦第2局、第3局(佐々木勇気四段VS千田翔太四段) [将棋]

佐々木四段先勝で迎えた第2局です。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/seiryu/

佐々木勇気四段と千田翔太四段は同級生で、今年19歳です。
佐々木四段は16歳1ヶ月でのプロ入りという史上5番目の記録を持ちます。千田翔太四段も佐々木四段からは遅れましたが18歳でのプロ入りと、こちらも堂々たる速度です。
まだ二人ともC級2組ですが、佐々木四段は5連勝で昇級レースのトップに立ち、千田四段も4勝1敗と一つ差で追っています。そして、両者は順位戦の佳境ともいえる第9回戦(2/12)での直接対決が待っています。
両者とも、これから昇級昇段を重ね、タイトル争いに絡んでくると思われる逸材です。
もしかしたら、加古川清流戦での対決が、両者の輝かしいライバル史の最初のページを飾ることになるかもしれません。
このページが増えるのは、両者の力量を考えると、そう遠くないことだと思います。

【棋譜(第2局)】
http://live.shogi.or.jp/seiryu/kifu/3/seiryu201310270101.html

ということで、将棋です。
第2局は相掛りとなりました。居飛車党には避けて通れない必修作戦です。
先手が交換した銀を自陣に打ち、歩を取りながら飛車を圧迫と、序盤は先手が一本取った形になりました。
そこから先手はゆっくりと優勢を拡大する方針を取りますが、駒得がひろがるわけではなく、模様のよさを実利にするには時間がかかりそうな展開です。
それでも、辛抱して少しずつ得を積み重ねます。
110手を超えてても、得をしたのは香車1本のみ。
131手目からいよいよ先手は決めに入りますが、寄せがいまひとつで、形勢が一気に後手に傾きます。
そして、佐々木四段からしたら残念無念の敗戦となりました。150手を超える熱戦です。
模様のよさを実利に変換する難しさがでた一局だったと思います。

【棋譜(第3局)】
http://live.shogi.or.jp/seiryu/kifu/3/seiryu201310270201.html
加古川清流戦は、第2局と第3局が同日に開催されます。
休憩を挟んで指された第3局ですが、第1局と同じく矢倉になります。
矢倉は昔から指されていることもあり、かなり深く定跡が整備された戦形ですが、後手の佐々木四段は定跡から外すように矢倉風腰掛け銀から右四間飛車に構えます。おそらく前例のない形でしょう。
力戦形への引き込みを狙ったのかもしれません。
動いたのは先手の千田四段。竜王戦を思わせる玉頭歩突きで銀と桂香交換となり、駒得します。
ところが、後手の腰掛けていた銀がするすると前に出て飛車を押さえ込まれると、なかなか攻める形になりません。
それどころか、自ら作った玉頭の傷を突かれて、一気に先手敗勢になります。
千田四段によると、8五銀を見落としていて修正がきかなかったとのこと。

これで佐々木四段の2勝1敗となり、見事に初優勝を飾りました。
佐々木四段は順位戦でも5勝0敗とC級2組のトップを走ります。千田四段も1勝差で追っています。
両名ともすばらしい才能をお持ちですので、加古川清流戦をきっかけにタイトル戦でもぜひとも活躍して欲しいと思います!

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