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第82期棋聖戦 第3局(羽生棋聖vs深浦九段) [将棋]

羽生棋聖の2連勝で迎えた第3局。
いままで深浦九段は羽生棋聖に対する勝率が良いことで有名(といっても負け越しですが。20局以上指して勝ち越しているのは渡辺竜王ぐらいだと思います)でしたが、最近は羽生棋聖に5連敗と元気がありません。
棋聖戦でも第1局の先手番を落とし、2局目も千日手で先後入れ替わり第1局に続けて先手番を握ったのですが、ここでも落としました。
深浦九段は九州出身(佐世保市)ということもあり、熊本で行われる本局にぜひとも勝ちたいところだと思います。

【棋聖戦HP】
http://live.shogi.or.jp/kisei/

【棋譜中継】
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/20110702.html


ということで、さっそく将棋の内容について。
戦型は角変わり腰掛銀になりました。
木村名人のころから差し込まれている伝統的な戦法ですが、飛車先を突きこさない手が発見されてから、木村名人のころとはまったく別の将棋となりました。
この戦型ほど、時代の進化を感じる作戦はないかもしれません。
56手目までは、定石に近い展開が続きます。
その後、後手は飛車を切って先手の飛車角を金で押さえ込む展開になるのですが、アマチュアには指しにくい手です。
後手陣は放っておくと飛車を打ち込まれて桂香をポロポロ取られてしまう。
プロの間では互角なんでしょうけど、角一枚で攻め切れる自信がないと、なかなか踏み込めません。
そこからプロらしい展開が続き、79手目の局面。
一目見て、後手陣は玉頭に傷があり、歩で叩かれると一気に陣形が崩れます。
それにもかかわらず、羽生棋聖は7五歩と悠然と攻撃に出ます。
これは83手目の2一龍に対する2二角という受けを見据えた絶妙な一手で、ここから形勢が羽生棋聖へと傾いていきます。
最後まで厳しい手を指し続け、最後は次の一手問題のような華麗な桂捨てが決め手となり、深浦九段は無念の投了となりました。

これで羽生棋聖は棋聖戦4連覇を達成し、通算10期目の棋聖位となりました。
1日制の強さは、いまだに衰えを見せません。
恐るべき40歳です。
次は王位戦と忙しい日々が続きますが、羽生棋聖にはぜひともこれからも良い将棋を指し続けて欲しいと思います!
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