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第84期棋聖戦挑戦者決定戦 [将棋]

【棋聖戦中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/kisei/

棋聖戦本戦トーナメントもいよいよクライマックスです。
決勝まで勝ち上がったのは渡辺三冠と郷田九段。
一流棋士の条件として切り替えが早いというのがあるそうです。
前向きな気持ちを持つと言うことが、何事に関しても持続力の源なのかもしれません。
郷田九段も棋王を渡辺三冠に奪われた以降も、元々強いというのもありますが、気落ちすることなくここまで勝ち上がりました。
ブログの写真からは、リベンジの気持ちというより、普段通りの勝負前といった表情のように思います。
安定した成績を上げるには、平常心が一番なのかもしれません。

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/84/kisei201304260101.html

ということで、将棋です。
振り駒の結果、先手は渡辺三冠に決まりました。
お互いに居飛車党ですし、通い慣れた道とばかりに序盤はすらすらと角換わり腰掛け銀へと進みます。
そして、棋王戦第4局とまったく同じ局面に至ります。
ここで新手を披露し、先に仕掛けたのは後手の郷田九段です。
先手の攻め駒である桂の頭を責めるのはある手ですが、渡辺三冠に普通に馬を作られると、手がないように見えます。
研究手なら想定済みの局面のはずですが、ここで郷田九段は長考に沈みます。用意の手ではなく、その場でひらめいた手段だったのかもしれません。
4時間の持ち時間のうち、半分近くを費やす1時間49分の長考の末、郷田九段は7五歩と先手の本丸をめがけて踏み込みます。
そこから端を絡めていきますが、いかにも細いです。

ここからは、郷田九段の秘術を尽くした手段が続きます。
108手目に7六銀とおそらく最善の手で迫りますが、十分に時間を残している渡辺三冠はしっかりと読みを入れてきます。
この時点で難解と思われましたが、調べていくと、どの手順もあとひとつ後手が足りないようです。
しかし、どれもぎりぎり。
そのぎりぎりを、まるで石橋を渡るかのように、渡辺三冠は平然と歩んでいきます。
並みのプロなら逆転しているところ。それを許さない、道を踏み外さないのが、渡辺三冠の強さであり、充実している証といえそうです。
135手まで郷田九段を下した渡辺三冠は、いよいよ羽生棋聖に挑戦です。

三冠同士の決戦の第1局は、6/4に兵庫県洲本市で開催です!
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