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第24期女流王位戦第1局(里見女流四冠VS甲斐女流四段) [将棋]

昨年度、里見女流四冠に女流王位を奪われた甲斐女流四段ですが、見事にトーナメントを勝ち上がり、即座のリベンジマッチとなりました。

【女流王位戦中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/index.html

女流王位戦は1990年に始まり、まだ24期目という新しい棋戦です。
といっても女流棋戦は新しいものばかりですので、参考までに各棋戦の創設年を並べてみます。

女流名人戦 1975年
女流王将戦 1978年
女流王位戦 1990年
倉敷藤花戦 1993年
マイナビ女子オープン 2008年
女流王座戦 2011年

ということで、女流王位戦は6期戦中3番目の古さです。倉敷藤花戦とほぼ同時期です。
女流制度自体が新しいものなので、3番目といってもまだ四半世紀にも至りません。
新しいだけにまだまだ試行錯誤が続く段階でありますが、だからこそ発展の余地があるのかもしれません。
女流棋士という存在は、将棋の普及面で大いに活躍しています。大盤解説でも、男性棋士だけだったら、映像的に盛り上がりに欠けます。
それに、女性のプロがいるというだけで、女性への普及に大いに力を発揮するのではないかと思うのです。

タイトルを争う女流棋士たちやサポートする人たちを通じて、様々なストーリーが蓄積されていきます。
女流王位戦もまだ24期なので、伝統ができるまでは至りませんが、ここから回数を伸ばして、ぜひとも伝統的な棋戦として名を残して欲しいと思います。

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/kifu/24/joryu-oui201304250101.html

ということで将棋です。

後手番の甲斐女流四段のゴキゲン中飛車に対して、里見女流四冠は丸山ワクチン+佐藤新手で対抗します。
ここ最近はゴキ中対策として超速3七銀戦法ばかりだったので、新鮮な気持ちになります。
さて、丸山ワクチンを採用したからには何かあるのかなと思っていたら、里見女流四冠は27手目に6七角とまるで筋違い角のような新手を打ちます。
そこから悠々と1筋の歩を伸ばして、2筋突破を図ります。
直接的な受けはありませんので、この攻めが来る前に、甲斐女流四段が里見陣を攻めることができるかどうかが勝負です。
甲斐女流四段は里見陣の隙をついて馬を作り、端から手を作っていきます。

ここからはねじり合いです。
なんだかんだと甲斐女流四段が攻めを繋いで、70手ごろには互角に局面まで持っていきます。
里見女流四冠のどこが悪かったのか分かりませんが、先手の攻めが遠いのを見越した後手の構想が優秀だったのだと思います。
しかし、まだ互角。
甲斐女流四段は先手飛車を責めてあと1手で詰ますところまでいきますが、そこで里見女流四冠が攻め合いを目指したのが好判断でした。
ここからは踏み込みよく里見女流四冠が攻めていき、最後は攻防ともに見込みなしと判断した甲斐女流四段が107手目まで投了しました。

実に見ごたえのあるいい勝負だったと思います。
甲斐女流四段は敗れはしたものの、底力を見せてくれたと思います。甲斐女流四段は里見女流四冠に大きく負け越していますが(2-11)、第2局で勝てれば最終局までもつれ込むかもしれません。
そう思わせる対局でした。

第2局は5/9に北海道で行われます!
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