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第20回富士通杯達人戦決勝(森内名人VS羽生王位・棋聖) [将棋]

【富士通杯達人戦】
http://jad.fujitsu.com/event/shogi/

富士通杯達人戦は1993年に創設され、将棋界唯一のシニア戦です。
出場基準は40歳以上で、規定に基づき10名が選抜されます。
が、しかしながら40歳というと将棋界では現役バリバリで、タイトル全7冠のうち、5冠を40歳以上(羽生世代)が占めています。
なので、シニア戦と宣言するところに、なんとなく違和感があります。

非公式戦なのだから、一層のこと引退棋士限定にするとか、オープン大会にしてアマプロ引退棋士関係なく60歳以上ならだれでも参加可にするとか、もっとシニアらしさが出るといいなあとか思ったりします。
シニア戦の決勝が森内VS羽生では、通常のトーナメント戦と変わりませんからね。
あと、この棋戦の不思議なところは、決勝までは持ち時間3時間なのに、決勝だけ持ち時間15分・考慮時間5分と、突然早指しになることです。
これならトーナメントも全て早指しにしたほうがという気が……。
思わずいろいろ書いてしまいましたが、なにはともあれ将棋です。


【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/tatsujin/kifu/20/tatsujin201209010101.html

先手は羽生王位。戦形は手損のない角換りになりました。
この戦形は深く定石が研究されており、43手目の8二角から49手目6四角まで、名人戦第2局でも同じような形が出ています。
(歩の位置がちょっと違う)
ここから先は名人戦から離れますが、やはり定石が続き、55手目の金寄りまで定石のようです。
もう戦いたけなわで、中盤の難所にさしかかっています。
さて、定石を離れてからの森内名人ですが、銀で桂をむしりとってガンガン攻めていきます。
この両者の対局は、お互いの棋風もあり、羽生王位が攻めて、森内名人が守るという展開が多いのですが、まったく逆になりました。
森内名人は駒損を省みずに前進しますが、ちょっと届かずで、最後は駒を溜めた羽生王位が、森内玉を一気に詰ませました。
これで羽生王位は達人戦二連覇です。
しばらくは羽生世代が達人戦の中心になりそうですが、達人戦の名前を上げるためにも、来年度はぜひともベテラン勢の奮起を期待したいと思います!
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