【映画】ファイト・クラブ [映画評]
底辺社会と不条理を組み合わせた奇作だと思います。
主演はブラッドピットとエドワート・ノートン。
ノートン演じる主人公はリコール調査をするサラリーマンでしたが、不眠症で悩んでいました。
彼は各種重病人の集まりに顔を出し、泣くことで安眠を得ていましたが、同じような会合に現れる女性が気になり、安眠を得られなくなります。
そうした中で飛行機で同乗したブラッドピット演じるチンピラ、タイラーと出会ったことで、どんどん違う世界へと引きずり込まれていきます。
主人公が住むタワマンが爆破され、チンピラが住む廃墟で同居するようになり、2人で地下闘技場「ファイトクラブ」を作り上げます。
タイラーは奇妙な人物で、強靭な肉体を持ち、セックスも巧みです。本業は石鹸屋で痩身クリニックの廃棄物である人間の脂肪から石鹸を作り売り歩きますが、他にもボーイや、映写技師も行っています。
石鹸から爆薬を作ることができるという偏った知識を持っています。
不眠症もタイラーと出会ったことで解消されます。
ところがタイラーは主人公に無断で、ある計画を進めていました。そのためにファイトクラブの支部を増やし、仲間を募って、いつしか軍隊のようになります。
計画の目的は、金融街のビルを爆破して、社会に混乱を引き起こすこと。そして底辺のひとたちに生きる希望を与えることです。
主人公はタイラーを追いかける途中で、タイラーの正体を知ります。
そして主人公はタイラーの計画を止めるべく活動を開始しますが……。
というストーリーです。
全体的に不条理テイストの映画になっています。
「ファイトクラブ」に人々が集まるという設定も奇妙なら、高収入サラリーマンだった主人公が廃墟に住み込み、様々な犯罪行為に手を染めていくのも奇妙です。
ただ、こうした奇妙さが、後半のどんでん返しで奇麗に解決する仕組みです。
テーマとしては変身願望です。
主人公は高収入サラリーマンでありながら、決まりきった生活に不満を持ち、自分を解放してくれる世界を求めています。
そうした気持ちに、すっと入り込んだのが、タイラーになります。
タイラーと二人三脚でファイトクラブを大きくする主人公ですが、タイラーが秘密の計画を始めたところから、敵対関係へと変わります。
ここがミッドポイントとなり、いよいよタイラーとの対決に向かってストーリーが収斂していきます。
「敵は外部(タイラー)だと思っていたら、敵は自分だった」というのがドンデン返しの構造になっています。
前半は敵がはっきりしないので物語がだらけがちになりそうですが、主人公にタイラーと出会ったあとも仕事を続けさせ、上司を仮敵とすることで中だるみを防いでいるのが上手いです。
ラストシーンですが、中国版では政府からの検閲が入って結末が書き換えられことでも話題になっています。ここに恋人とも関係性も絡めていきます。
中国版では、タイラーの計画は警察によって阻止されたことになりました。
なお、本作は冒頭のシーンがラストに繋がる箱の構造になっています。冒頭のシーンがなくともストーリーは繋がりますが、導入部のインパクトを重視したのかなと思います。
製作費63百万ドルに対して興行収入1億ドルと興行的には失敗しましたが、「過去最高の映画」にもランクインするなど高い評価を得ています。
マッチョでハードボイルドなブラッド・ピットを楽しみたいひとのために!
主演はブラッドピットとエドワート・ノートン。
ノートン演じる主人公はリコール調査をするサラリーマンでしたが、不眠症で悩んでいました。
彼は各種重病人の集まりに顔を出し、泣くことで安眠を得ていましたが、同じような会合に現れる女性が気になり、安眠を得られなくなります。
そうした中で飛行機で同乗したブラッドピット演じるチンピラ、タイラーと出会ったことで、どんどん違う世界へと引きずり込まれていきます。
主人公が住むタワマンが爆破され、チンピラが住む廃墟で同居するようになり、2人で地下闘技場「ファイトクラブ」を作り上げます。
タイラーは奇妙な人物で、強靭な肉体を持ち、セックスも巧みです。本業は石鹸屋で痩身クリニックの廃棄物である人間の脂肪から石鹸を作り売り歩きますが、他にもボーイや、映写技師も行っています。
石鹸から爆薬を作ることができるという偏った知識を持っています。
不眠症もタイラーと出会ったことで解消されます。
ところがタイラーは主人公に無断で、ある計画を進めていました。そのためにファイトクラブの支部を増やし、仲間を募って、いつしか軍隊のようになります。
計画の目的は、金融街のビルを爆破して、社会に混乱を引き起こすこと。そして底辺のひとたちに生きる希望を与えることです。
主人公はタイラーを追いかける途中で、タイラーの正体を知ります。
そして主人公はタイラーの計画を止めるべく活動を開始しますが……。
というストーリーです。
全体的に不条理テイストの映画になっています。
「ファイトクラブ」に人々が集まるという設定も奇妙なら、高収入サラリーマンだった主人公が廃墟に住み込み、様々な犯罪行為に手を染めていくのも奇妙です。
ただ、こうした奇妙さが、後半のどんでん返しで奇麗に解決する仕組みです。
テーマとしては変身願望です。
主人公は高収入サラリーマンでありながら、決まりきった生活に不満を持ち、自分を解放してくれる世界を求めています。
そうした気持ちに、すっと入り込んだのが、タイラーになります。
タイラーと二人三脚でファイトクラブを大きくする主人公ですが、タイラーが秘密の計画を始めたところから、敵対関係へと変わります。
ここがミッドポイントとなり、いよいよタイラーとの対決に向かってストーリーが収斂していきます。
「敵は外部(タイラー)だと思っていたら、敵は自分だった」というのがドンデン返しの構造になっています。
前半は敵がはっきりしないので物語がだらけがちになりそうですが、主人公にタイラーと出会ったあとも仕事を続けさせ、上司を仮敵とすることで中だるみを防いでいるのが上手いです。
ラストシーンですが、中国版では政府からの検閲が入って結末が書き換えられことでも話題になっています。ここに恋人とも関係性も絡めていきます。
中国版では、タイラーの計画は警察によって阻止されたことになりました。
なお、本作は冒頭のシーンがラストに繋がる箱の構造になっています。冒頭のシーンがなくともストーリーは繋がりますが、導入部のインパクトを重視したのかなと思います。
製作費63百万ドルに対して興行収入1億ドルと興行的には失敗しましたが、「過去最高の映画」にもランクインするなど高い評価を得ています。
マッチョでハードボイルドなブラッド・ピットを楽しみたいひとのために!
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