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【書評】石平『なぜ論語は「善」なのに、儒教は「悪」なのか~日本と中韓「道徳格差」の核心~』 [書評]

「論語は儒教ではない」と見抜いた衝撃的な本です。


なぜ論語は「善」なのに、儒教は「悪」なのか 日本と中韓「道徳格差」の核心 (PHP新書)

なぜ論語は「善」なのに、儒教は「悪」なのか 日本と中韓「道徳格差」の核心 (PHP新書)

  • 作者: 石平
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2019/03/16
  • メディア: 新書



儒教というと孔子というイメージがあります。
ところが儒教の経典ともいえる五径に「論語」は含まれていません。
そもそも論語は哲学ではなく弟子が孔子の言葉を書きとった処世訓の集まりのようなものです。内容も儒教とは関係ありません。
そこから「儒学者は孔子の名前を利用しただけだ」と著者は指摘します。
後年の朱子学は四書の中に「論語」を入れますが、注釈が牽強付会で本質からかけ離れており、孔子の名声を利用したという意味では同類との主張です。
実は江戸時代の日本人学者も著者と同じ結論に至っていたと知り、驚きです。
朱子学は残酷な面があり、「子がないまま夫が死ねば、妻も殉ずるべきだ」との理屈で、多くの女性たちが犠牲になりました。
日本にも朱子学が入りましたが、こうした礼教の部分が日本人に受け入れられなかったことは幸いだったと思います。

儒教について新たな一面を知りたいひとのために!
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