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第65期王将戦第3局(郷田真隆王将VS羽生善治名人) [将棋]

郷田王将の1勝1敗で迎えた第3局です。

【王将戦中継サイト】
http://mainichi.jp/oshosen/

羽生世代は名人を含めたA級以上に4人を送り込んでいる最強世代です。同世代だからこそ小学校時代のエピソードがいろいろあります。羽生名人がいつも被っていた広島東洋カープの野球帽にちなんで(母親が見つけやすいからと被らせた)、恐怖の赤ヘルと呼ばれていたのは有名な話です。
小学生名人戦のことだと思いますが、森内俊之が準決勝で1手ぱったりのような大ポカをして負けました。
それを見ていた郷田少年が「森内少年は随分弱いなあ」と思っていたら、実際に対戦してその強さに驚いたそうです。
森内俊之九段も郷田真隆王将もA級陥落の危機にあります。
二人ともまだまだA級での対局を見たい棋士なので、ぜひとも踏ん張って欲しいと願っています。

【棋譜】
http://mainichi.jp/oshosen-kifu/160204.html

さて将棋です。
流れはまさに居飛車オールスターといった感じで、角換り→矢倉 ときて第3局は相掛かりとなりました。
この相掛かりは郷田王将が最も勝率が高い戦型です。先手番となる第3局が勝負と踏んだのかもしれません。
将棋は非常に難しく、1手に神経を使うスローペースになります。
後手羽生名人はエサのようにただ取りの歩を盤上に残しますが、郷田王将は食いつきません。
ゆっくりと、じっくりと、局面が動いてきます。
一気に動いたのは49手目
郷田王将が銀を中央に進出させた隙に後手陣へと襲いかかります。
いかにも狭い後手の飛車ですが、通常は損になる玉側の桂馬を自ら交換し、その桂馬を攻めに使ったのが好判断
でした。
細い後手の攻めがギリギリ繋がり、この繋がるところを見切るのが凄いですが、一気に郷田陣を攻略します。
郷田王将も反撃に転じ、羽生玉を必至に追い込みますが、これはあくまで様式美の世界です。
もちろん先手玉に詰みがあり、羽生名人が詰み手順の第1手を指したところで郷田王将は潔く駒を投じました。
長らく凌ぎを削ってきた同世代らしいあうんの呼吸の投了だと思います。

これで後手番をブレイクして2勝1敗となった羽生名人が5冠奪取に向けて大きく前進しました。
第4局は2月16・17日に青森県弘前市「弘前市民会館」で行われます!


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