【書評】石田収『新聞が日本をダメにした』

第一部が戦争直前から終戦までの報道について、第二部が戦後についてです。

新聞が日本をダメにした―太平洋戦争「煽動」の構図

• 作者: 石田 収
• 出版社/メーカー: 現代書林
• 発売日: 1995/07
• メディア: 単行本

戦争中の紙面がそのまま掲載されていて興味深いです。
開戦時の紙面を興味深く読みましたが、もちろん掲載された少数の実例では判断できませんが、当時の国民がほぼ戦争賛成になる気持ちがなんとなく見えてきました。
片側の見方だけを、しかも日米の国力差を隠したまま集中的に流されれば、読者が戦争方面に染まるのも止むを得ないかなと。
冷静に国力差を見て判断している人間（少数だったとしても）の多くが対米戦争反対だったことを踏まえても、立場に関わり無く広い真実を満遍なく伝える重要性を感じます。

事実を伝えることの大切さを感じました。