SSブログ

第4期加古川清流戦第2局(藤森哲也四段VS石田直裕四段) [将棋]


石田直裕四段の先勝を受けての第2局です。

【加古川清流戦中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/seiryu/

先日、加古川清流戦はチェスクロックを使用する珍しい棋戦と書きました。
もうひとつ珍しいことがあり、それは第2局、第3局を第1局の翌日に開催することです。
午前中に第2局を行い、決着がつかなければ午後に第3局を行う。
開催場所が加古川市立青少年女性センターと決まっていますので、場所の都合とか、旅費等の経費節減など、様々な理由があるのでしょう。
7大棋戦は大々的に開催して欲しいですが、こうした地域興しのような棋戦は、コンパクト化を目指すのも良いことだと思います。
低い経費で開催できれば、他の地方自治体でも開催の動きが出て、特色のある様々な棋戦が増えるかもしれません。
棋戦が増えるのは将棋界にとってもよいことですし、大事なことではないかと思います。
棋戦を増やす苦労については、青野照市九段がコラムで書いていました。
加古川清流戦が若手なら、どこかの市町村が熟年限定の棋戦を開いても注目度の面から良いのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/seiryu/kifu/4/seiryu201410260101.html

ということで、将棋です。
第2戦は相掛かりとなり、またもや藤森四段得意の急戦矢倉はお預けです。
攻め将棋の藤森四段は銀二枚をぐいぐい前に出していき、銀損ながら角と交換した飛車を打ち込んで後手の桂香を拾う展開になります。
こうなれば駒損も回復できるし龍の存在も大きいので、普通は有利になるものですが、こびん攻めが厳しく、反撃に出た後手が有利になります。
この将棋を勝ちきれば優勝となる後手石田四段は慎重になり、相手の手がいろいろ思い浮かんだようで、寄せが乱れます。
その隙に後手玉は安全地帯に逃げ込み、いつのまにかの逆転模様。
人間心理が濃厚に出た、まさに人間らしい将棋だと思います。
勝負が決まったのは最終盤です。
詰めろをかけられた後手が、5五角と王手をして、先手の応手を尋ねます。
ここが2拓で、玉を逃げればギリギリ詰まないので勝ち。香車で合駒をすれば、後手玉詰めろが解けて後手勝ち。
藤森四段は、この二択で香合を選択してしまいました。
一見すると逃げると詰みそうなので、いままで我慢に我慢を重ねてきたので、ここも我慢するのが将棋の流れだったのかもしれません。
しかし、この我慢で勝利がするりと逃げていきました。

一時は逆転されたものの最終盤でひっくりかえした石田四段が勝利し、これで二連勝で見事に棋戦初優勝を遂げました。
過去の優勝者が船江恒平四段(当時※以下同じ)、永瀬拓也四段、佐々木勇気四段と、そうそうたるメンバーが並んでいます。
石田四段も、先輩たちに続けとばかりに、これからの活躍に期待したいです!
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0