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第59期王座戦第2局(羽生王座VS渡辺竜王) [将棋]

【第59期王座戦 中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/ouza/

【第59期王座戦第2局 棋譜】
http://live.shogi.or.jp/ouza/kifu/ouza20110920.html

王座戦第1局と第2局の間に両者はA級順位戦で戦っており、これで3連戦になる。
羽生王座側から見て、王座戦第1局では敗れたもののA級順位戦では雪辱を果たし、これで形上は1勝1敗の五分となる。
ちなみに羽生王座と渡辺竜王の対戦成績は14勝16敗と渡辺竜王がリードしています。羽生王座が30局以上指した相手で負け越している唯一の相手です。
この対戦成績を時期的に分けると傾向がはっきり出ていています。

2003年3月~2008年11月13日    9勝4敗で羽生王座圧倒!
2008年11月26日~2010年11月5日 1勝9敗で渡辺竜王圧倒!
2010年11月10日~現在       4勝3敗で両者互角!!

羽生王座と渡辺竜王の年齢差は14歳もあります。通常ですとここまで年齢差があると、一度傾いた戦績は戻らないものですが、そこから引き戻して互角の勝負を繰り広げる羽生王座は尋常の才能ではありません。
後の世に、史上最強の棋士と呼ばれるようになるかもしれません。

さて、将棋です。
先手の羽生王座が選択したのはなんと中原流相掛かり。近年ではほとんど指す人がいなくなった戦法です。
なぜ、この作戦を採用するひとがいなくなったかというと、手順に後手番が玉を固める展開になると先手が攻めきるのは容易ではないからです。相掛かりは玉形が貧相なので、反撃されるとあっという間に寄せきられてしまいます。
そこから羽生王座は桂損しますが歩得をして、相手を歩切れにすれば指せるという驚きの大局観を披露します。
そこから73手目3三桂と壁金を相手にするというこれまた常識外の手を指して強引に飛車を打ち込むスペースを作り、79手目に飛車を切りガシガシ攻めていきます。
調子が良さそうに見えますが、羽生王座も玉形が薄いので、攻め足が止まったら終わりという危険な道を歩んでいきます。
渡辺竜王ピンチと見られましたが、88手目の3二銀が上手く、どうもこれで攻め切れないようです。詰めろになっていない瞬間を利用しての96手目4五桂と詰めろを掛けるのも見事なタイミングで、これで先手の攻めが大幅に制約されることになります。
こうなってくると、73手目の3三桂や、79手目の飛車切りがどうかという話になってきそうです。
最後は102手目に渡辺竜王の6二玉と上がり完全に攻めが途切れ、そこから4手後には羽生王座が投了に追い込まれます。

これで渡辺竜王が王座戦連勝を飾り、初の二冠まであと1勝と迫りました。
第3局は一週間後の9月27日に行われます!
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