『ピアノの失恋』 Tome館長さん [ショートショートの紹介!]
Tome館長さんの作品を紹介するのは2回目です。
(前回の記事 『忘れたい女』 → http://takeaction.blog.so-net.ne.jp/2011-05-23 )
Tome館長さんは短い作品にこだわりをお持ちで、今回も原稿用紙1枚程度の超短編です。
短い作品というと、詩のような形式でまとめてしまう方が多いのですが、Tome館長さんは詩的な雰囲気を漂わせながらも、構造や文書はあくまで小説という形式を守っています。
そこが、Tome館長さんの魅力だと思っています。
前口上はここまでにして、ぜひともTome館長さんの作品をお楽しみください!
【Tome館長さんのブログ・Tome文芸館】 → ほぼ毎日更新中!
http://poetome.exblog.jp/
【FC2 小説】
http://novel.fc2.com/user/10003215/
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『ピアノの失恋』 Tome館長さん
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ピアノがピアニストに恋をした。
ピアニストの指先が
ピアノのキーに触れると、
ほんの少し高めの音が出てしまう。
調律師を呼んでみたが、
調律師に恋していないピアノは
美しく正確な音を出すばかり。
「完璧ですね」
なぜか涙目の調律師。
ピアニストには
愛するフィアンセがいた。
ふたりがピアノの前に並んで
仲良く連弾とかしようものなら、
ピアノは嫉妬に狂って
とんでもない不協和音を響かせる。
とうとう恋するピアノは
ピアニストにきらわれてしまい、
隣町の楽器屋に売られてしまった。
音楽家たちの噂によると、
さる異国のピアノ愛好家に
大層高く買われたそうである。
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若いピアノというのは音が一定せず、やはりある程度の年数を経たピアノの方が好まれるようです。
ホロヴィッツなど多くのピアニストは、自分専用のピアノを持ち歩いて各国の演奏会に出演します。
こう書くと、ピアニストはいつも完璧に調律されたピアノで演奏していると思われがちですが、ピアニストたちのなかでも特に繊細な感覚の持ち主だったミケランジェリは、調律がされてなくて音が狂ったピアノで練習していたそうです。
ピアニストもピアノもいろいろです。
(前回の記事 『忘れたい女』 → http://takeaction.blog.so-net.ne.jp/2011-05-23 )
Tome館長さんは短い作品にこだわりをお持ちで、今回も原稿用紙1枚程度の超短編です。
短い作品というと、詩のような形式でまとめてしまう方が多いのですが、Tome館長さんは詩的な雰囲気を漂わせながらも、構造や文書はあくまで小説という形式を守っています。
そこが、Tome館長さんの魅力だと思っています。
前口上はここまでにして、ぜひともTome館長さんの作品をお楽しみください!
【Tome館長さんのブログ・Tome文芸館】 → ほぼ毎日更新中!
http://poetome.exblog.jp/
【FC2 小説】
http://novel.fc2.com/user/10003215/
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『ピアノの失恋』 Tome館長さん
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ピアノがピアニストに恋をした。
ピアニストの指先が
ピアノのキーに触れると、
ほんの少し高めの音が出てしまう。
調律師を呼んでみたが、
調律師に恋していないピアノは
美しく正確な音を出すばかり。
「完璧ですね」
なぜか涙目の調律師。
ピアニストには
愛するフィアンセがいた。
ふたりがピアノの前に並んで
仲良く連弾とかしようものなら、
ピアノは嫉妬に狂って
とんでもない不協和音を響かせる。
とうとう恋するピアノは
ピアニストにきらわれてしまい、
隣町の楽器屋に売られてしまった。
音楽家たちの噂によると、
さる異国のピアノ愛好家に
大層高く買われたそうである。
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若いピアノというのは音が一定せず、やはりある程度の年数を経たピアノの方が好まれるようです。
ホロヴィッツなど多くのピアニストは、自分専用のピアノを持ち歩いて各国の演奏会に出演します。
こう書くと、ピアニストはいつも完璧に調律されたピアノで演奏していると思われがちですが、ピアニストたちのなかでも特に繊細な感覚の持ち主だったミケランジェリは、調律がされてなくて音が狂ったピアノで練習していたそうです。
ピアニストもピアノもいろいろです。
自作を紹介していただき、嬉しいです。
親バカの気分です。感謝です。
電子ピアノを持ってますが、デタラメな即興演奏しかできません。
短いメロディに限りますが、作曲もやっておりまして、
文章の流れや配置に影響を及ぼしています。
by Tome館長 (2011-06-30 01:42)
>Tome館長さま
FC小説でお知らせをしようと思ったのですが、子供がぐずったりしてコメントできないまま、先にこちらにコメントをいただき恐縮です。
中学時代に”クラスのテーマ曲をつくる”という宿題がありました。
懐かしいですね。
作曲の難しさを実感しましたので、作曲家と聞くだけで無条件で尊敬してしまいます。
by サイトー (2011-06-30 05:40)