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【書評】高野秀行×岡部敬史×さくらはな『将棋「初段になれるかな」会議』 [書評]

級位者向けのゆるーい将棋本です。


将棋「初段になれるかな」会議 (扶桑社新書)

将棋「初段になれるかな」会議 (扶桑社新書)

  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2018/12/27
  • メディア: 新書



本は対談形式で進みます。
最初はごくごく普通の流れで、詰・詰めろ、手筋、良い形と続きます。
このあたりはどこにでもある話ですが、第5章「級位者の「次の1手」」が面白いです。
テーマとなっているのは、茫洋とした局面です。
攻めるのか守るのか、そもそもこの局面は優勢なのか互角なのか。
プロがこの局面をどうみて、どう考え、そしてどこに手が行くのかが対談形式で解説されています。
級位者が一番悩むのがこうした局面だと思うので、参考になると思います。

初段を目指したいひとのために!
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【公募情報】第13回ホームメイト川柳(川柳・12/31〆) [公募情報]

賞金30万円が魅力です。

〔主催者HP〕
https://www.homemate.co.jp/campaign/senryu/

募集テーマは「住まい」「料理」「お買い物」「温泉」「旅行」「刀剣・お城」「ゴルフ」「柔道」「写真」の9つです。
採用された作品は主催者HPから見ることができるので、参考にしてください。
年間最優秀作品には賞金30万円が贈られますが、採用されるとハートマークショップで利用できる2000円分がプレゼントされます。
採用作品をみると、日常で経験するほっこりした光景を切り取った作品が多い印象です。
応募締切は令和4年12月31日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:川柳
テーマ :「住まい」「料理」「お買い物」「温泉」「旅行」「刀剣・お城」「ゴルフ」「柔道」「写真」
年間最優秀賞:賞金30万円
応募締切:令和4年12月31日
応募方法:主催者HP
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【書評】門田隆将『裁判官が日本を滅ぼす』 [書評]

奇怪な判決がでてしまう裁判制度に警鐘を鳴らします。


裁判官が日本を滅ぼす (新潮文庫)

裁判官が日本を滅ぼす (新潮文庫)

  • 作者: 門田 隆将
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2020/06/14
  • メディア: 文庫



本書には様々な首をひねるような裁判が登場します。
摩訶不思議な事実認定、さらには殺人を犯しているのにもかからわず実質無罪としてしまう判決などなどです。
原因はほぼ一貫しており、結論ありきの判決だからです。
犯行に対する量刑相場があり、その相場に判決を落とし込むために都合の良い部分だけ事実認定していく。
そのため、一般人からすると首をひねらるを得ない奇怪な判決となるわけです。
後半には現在の裁判所が抱える問題点があぶりだされています。
抱える案件数が多すぎること、裁判官は社会人経験がなく純粋培養されていること、判決を出すテクニックをひたすら叩き込まれること、さらに上級官庁からの評価が気になることなどなどです。

本書では批判的ですが、量刑の相場は刑罰の公平の観点から重要です。
ただ、その量刑相場の基準が現実の事件における多様さに合致していないのかなと感じます。
そのため、まったく事情がことなる事件が、同じ量刑になってしまう。
そんなことを感じました。

裁判における問題点を考えたいひとのために!
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【公募情報】第18回オタク川柳(川柳・1/10〆切) [公募情報]

ぼくの大好きな公募です。

〔主催者HP〕
https://www.575.moe/

日本人は自虐ギャグが大好きですが、自虐系川柳公募の二大巨頭が「サラリーマン川柳」と「オタク川柳」だと思っています。
第17回オタク川柳の大賞作品は「賭けるより 掛ける娘に 掛ける金」です。
もちろん馬娘をモチーフにしていますが、分かる人には分かる、見事な自虐オタク川柳だと思います。
時事ネタでは第4位の「小松菜が 俺の元から 菅田ってく」も見事です。
受賞作を詠むだけで、笑いが一杯です。
こんなに楽しい公募の応募締切は令和5年1月10日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:川柳
テーマ :オタク
神de賞 :賞金10万円
応募締切:令和5年1月10日
応募方法:主催者HP
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最近の日常【令和4年11月中旬】 [日常]

〔久しぶりにボーリングをした話〕
四男と五男をつれて数年ぶりにボーリングをした。
子供だけガーターを防止するガイドを付ける設定のはずが、なぜか大人にもガイドが起き上がったまま。
前半こそグタグタでしたが、後半になると調子がでてきて198という自己最高記録を達成する。
本当に数年ぶりなんですけどね。
2ゲーム目は本来の実力を発揮?して、114の大惨敗。
まあ、こんなものです。

〔習近平3期目について〕
10月16日の中国共産党党大会で、2期10年の慣例を破って習近平3期目が決定した。
ネットニュースを読む限りだと、ポイントはこんな感じらしい。
・最高指導部は習近平側近で固められ、実務派の経済通が姿を消す。
・台湾武力侵攻を排除せず。
・胡錦涛の強制途中退席(本当に病気説あり。詳細不明)。
いままでの習近平の政策を見ていると、「(中国的な)政治的な正しさ」を求める傾向が強いのかな、と感じています。ニュースで見ている限りだと、毛沢東時代に回帰するような政策がちらほら見かけられます。
だから経済政策でも(共産党としては正しい)国有企業が優遇され、私企業は圧迫される。
コロナ対策でも(中国としてのメンツとして正しい)ゼロコロナ政策が優先され、そのために平気で人権・経済無視の都市封鎖を実行する。
不動産対策でも欧米では一般的に行われているソフトランディング政策は「政治的に正しくない」ためにおそらく実行不可で、ハードランディングの可能性が高まっている。
外交的にも(中国としては正しい)戦狼外交を続けざるを得ないようで、敵を増やしている。
今後の予想ですが、世界第2位のGDPを誇る中国経済の不調が続き、さらに深刻化する可能性が高いと思っています。
危機が迫っても、政策変更は内部事情から困難だと予想します。
中国経済の沈没が世界経済にとってどれだけの衝撃が広がるかは、デカップリングの進み具合かなと思っています。
中国経済の苦境が進むことで、台湾進攻を断念するようになれば良いのですが(逆の作用をする可能性も十分にありますが)。
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【公募情報】第7期俳句フォト夏目漱石の旅(俳句ほか・12/31) [公募情報]

夏目漱石『草枕』にちなんだ募集です。

〔主催者HP〕
http://www.kusamakura.jp/web/kouryukan/sp/guideline.html

夏目漱石の代表作『草枕』ですが、小天温泉(熊本市玉名市)に旅行した経験が元になっているそうです。
現地には草枕の舞台である前田家別邸は保存されており、草枕交流館もオープンしているようです。
本公募は、草枕をテーマに、川柳、写真を募集しています。
部門には創作部門は自作の俳句と写真の組み合わせ、課題部門は出題の写真を兼題とします。
いろいろありますので、詳しくは主催者HPを参照してください。
応募締切は令和4年12月31日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:俳句等
テーマ :自作写真、課題写真
草枕大賞:小天温泉宿泊券1泊2日
応募締切:令和4年12月31日
応募方法:主催者HP
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第35期竜王戦第4局(藤井聡太竜王VS広瀬章人八段) [将棋]

藤井竜王の2勝1敗で迎えた第4局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/ryuou/

10月28日のA級順位戦で、佐藤天八段が長時間マスクを外したことによる規定違反による反則負けとなりました。
規定があるのなや止むをえませんが、基本的には感染予防のためなので、反則負けにする前に注意をするなりの対処が必要だったのではないかと思います。
規定の主旨としては対局の公平性ではなく、日本将棋連盟のかけがえのない財産である棋士の健康管理と集団感染予防というリスク管理だと自分は理解しています。
将棋連盟は棋士が自主運営していますが、こういうところに、自主運営の限界を感じます。
マスクトラブルについての想定不足です。
非常に残念なことだと感じるともに、やはり経営のプロが運営を担当した方が良いと感じます。
佐藤天彦八段は日本将棋連盟に不服申し立てを行っています。
裁定がひっくり返る可能性は低いと思いますが、マスクでの反則負けというファンをがっかりさせる事態を二度と起こさないように、日本将棋連盟としてルールの改善等の善処を望みたいと思います。

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/ryuou/kifu/35/ryuou202211080101.html

ということで、将棋です。
本局は角換わりとなりましたが、後手広瀬八段は5二金~6三金というやや古風の構えから後手番ながら先攻策を取ります。
対する先手藤井竜王は単騎の桂馬跳ねから角打ち~6二歩までは習いのある展開です。
前例を離れたのは、藤井竜王からでした。どちらかというと後手広瀬八段が注文を付けた局面だと思っていたので、先手から前例を離れるのは意外でした。
ここからは1手が重い将棋です。長考の連続で、一気に指し手のペースが落ちます。
広瀬八段の味付け8六歩を無視して、藤井竜王は2筋に設置した香車を発射したところで一日目が終了です。
二日目は藤井竜王の攻めを前にして、広瀬八段は攻め駒を責める受けでしのぎにかかります。
歩の技を駆使して先手陣を乱して4一飛車も利かしてから自陣の桂馬を跳ねますが、無視して2二歩と打たれると速度負けが濃厚です。
後手玉は先手玉と比べると戦場に近いのが痛かったと思います。
広瀬八段は好所に角を打ち、馬を作って香車を外しますが、その馬を8八で逼塞していた藤井馬とぶつけられて消されては万事休すという感じがします。
広瀬八段としたら、気がついたら収拾が付かなくなっていたという感じだったと思います。それだけ藤井竜王の指し回しが絶品でした。

持ち時間を2時間残す95手の回快勝劇で、藤井竜王は竜王防衛まであと1勝と迫りました。
竜王戦第5局は、11月25日(金)、26日(土)に、福島県福津市「宮地嶽神社貴賓室」で行われます!
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【書評】田丸雅智『夢巻』 [書評]

現代ショートショートの第一人者、田丸雅智の第1作品集です。


夢巻 (新世代ショートショート)

夢巻 (新世代ショートショート)

  • 作者: 田丸雅智
  • 出版社/メーカー: 出版芸術社
  • 発売日: 2015/10/16
  • メディア: Kindle版



収録されているのは20編です。
冒頭の『蜻蛉玉』、表題作の『夢巻』がやや古典的な手法で書かれていますが、あとの18編は現代的といった感じがします。
田丸雅智の作風は、設定重視だと思っています。
非日常的な設定から始まり、様々な結末が付けられています。
現代ショートショートの感覚を養うのに、良い本だと思います。

新しいショートショートを模索するひとのために!
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【公募情報】御家人悲喜こもごも川柳募集(川柳・12/31〆) [公募情報]

大河ドラマとのコラボ企画なのかもしれません。

〔主催者HP〕
https://bushidobunka.com/2022/06/21/senryu/

なんとなく、タイトルだけで笑ってしまいます。
御家人と言っても幅が広いです。
本公募の後援者が「横須賀市」、「(一社)横須賀市観光協会」ということもあり、「三浦一族らの鎌倉時代の御家人や運慶展に出品されている文化財等をテーマにして、御家人の悲喜こもごもをあなたのユーモアとセンスで楽しく表現した川柳」と範囲が限定されています。
よって、御家人というタイトルだけで、無関係な人物を取り上げると弾かれる可能性がありますのでご注意ください。
御家人もある意味ではサラリーマンですね。
応募締切は令和4年12月31日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:川柳
テーマ :三浦一族らの鎌倉時代の御家人や運慶展に出品されている文化財等
グランプリ:賞金1万円
応募締切:令和4年12月31日
応募方法:主催者HP
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創作状況【11月上旬】 [ぼくの公募状況]

アマプラで映画にはまり中。

【第182回のメュー】
◆ノンフィクションへのご招待
◆小説でもどうぞ!に挑戦中(第12回)
◆おまけのもう1作
◆さらにおまけのもう1作
◆公募情報数点

 たまには小説以外の本のご紹介です。テクニックは「枚数とシーン数」「落差」「擬人法」についてです。 
 次回発行は12月5日です。メルマガは無料なので、ドンドン登録してください!
https://www.arasuji.com/mailmagazine/saitomagazine/
 ※ページの下の方に登録フォームがあります。


【ショートショートガーデン】
生物シリーズに該当するのかよくわかりませんが、とりあえず第15弾です。
よくある話ではあるのですが。
〔パンドラ〕
https://short-short.garden/S-uCTtNi


【小説でもどうぞ】
W選考委員版は2つ書いたが、ひとつはかなり酷い。死蔵しようかどうか悩むレベル。もうひとつは、既存アイデアの焼き直しですが、どんでん返しのキレがない。
仕方なく応募しますが、2つとも自分の中では落第レベルです。
今月のテーマ「遊び」はかなり苦しんでいます。とりあえず第1作を書きましたが、テーマからずれた気がする。
もう1作は基本アイデアだけはあるけど、ストーリーにまとまらず。もうワンアイデアが必要な状況です。うーん、難しい。


【yomeba!】
テーマ「ゲーム」の入選作を読みます。

・『銀の玉地獄変』花園メアリ―
「パチンコ狂の人間は死んだら地獄にも天国にもいけず、永遠にパチンコ玉に魂が閉じ込められる」という教えを受けてきた男の話です。
かなり突飛な設定で、しかもあれだけパチンコを忌み嫌っていた母親の割烹着からパチンコ玉が出てくるという展開の意外性もあります。
ではここまで拡散したアイデアをオチで着地できたかというと、微妙かもしれません。
ラストとしてはアリですが、母子の関係性を厚くする伏線が欲しかったなあ、というのが素直な感想です。


【星新一賞】
第6回受賞作の続きを読みます。
・ジュニア部門 グランプリ 『クローン』岩井太佑

これは面白いです。傑作ですね。手放しで絶賛したいです。
社会が混とんとして不安が高まるなか、救いを求めるためにキリストや釈迦のクローンが何体も作られわけわからなくる話です。
終盤で本物が地上に声を届けようとするのですが「虫の羽音くらしにか聞こえない」とここぞというところで比喩をぶっこみます。
この文章のセンスもとても良いです。
ジュニアとは思えないとても素晴らしい作品だと思います。


【坊っちゃん文学賞】
とりあえずストックをためていきます。はい。


【超ショートショート】
500文字以内という超ショートショート。
ひとつのテーマについて2作書こうかなと思っている。
いまのところ「老人ホーム」だけ2作で「新聞紙」「そうめん」「ライオンの像」「本」が1作のみ。
いやあ、なかなか難しいようなあ。
こういうときこそ三題噺かな。出てきたワードを眺めながら、考えます。はい。


【創元SF短編賞】
今年はやる気にならないので、まあ、来年気が向いたら。
ネタはあるのですが。


【その他モロモロ】
・うまい棒川柳でも応募しようかな。11/30締切です。
・SIer川柳に応募しました。 「JARSIA」15号誌上(2022年10月発行予定)
で発表ですが、まだ14号も発行されていない様子。
・泡盛川柳は落選しました。受賞作はユーモア系が目立ちました(泡盛というより酒)。
・第9回朝礼川柳は落選しました。後日、TOP100の発表もあるそうです。
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